【水泳・競泳】正しいフォームはこうして身につけろ!

こんにちは。

スイムパーソナルコーチの西川です。

今回は水泳で正しいフォームを身につける方法を書いてみたいと思います。

どんなスポーツでも同じだと思いますが、ただ漠然と練習をこなしていてもある程度の上達しかしませんよね。もちろん水泳も一緒です。

先日、練習中に選手からこんな質問をもらいました。

「コーチ、フォーム(フォーミング)ってどれぐらいの速さで泳げばいいの?」

これ、すごくいい質問!

今回はこの質問を元に書き進めて行きますね。

目次

基礎ドリル

水泳ではただクロールを泳ぐとか平泳ぎを泳ぐだけではなく、泳ぎを分解した基礎ドリルがいくつも存在します。私自身、自分で考えたドリルもたくさんありますし、それぞれのコーチが色々なドリルを考案しています。

正しいフォームを身につけるときは、この基礎ドリルがすごく大事でひとつひとつ組み立て行くというイメージかな。

例えば片手クロールなんていうドリルがあります。

これは一方の腕は前に伸ばしたままでもう一方の腕のみでクロールを泳ぎます。

一方の腕の動作だけに集中できるので悪い癖がある方の腕だけ回し、修正していくドリルです。

この片手クロールは万能ドリルで、呼吸動作の矯正にも役立つし、伸びる動作や体の軸を作る時にも使えるドリルです。

どんなドリルでも実際のクロールのことを意識しながら行うのが大事です。

野球でもただ素振りをするのではなく、相手投手が投げてくるのをイメージしたり、内角、外角、高め低めとコースなどを意識しながらバットを振りますよね。

あれと全く同じです。

フォーミング

基礎ドリルでしっかりと意識づけをしたら、実際のクロールに反映させて行きます。

フォームを意識して泳ぐことを「フォーミング」とか、「フォーム」なんていう呼び方をします。

このフォームで大事なのが泳ぐスピード

ゆっくり泳いで確認するのはいいのですが、それだけだとフォームはなかなか身に付かないし、実際のレースには役立たない。

そこでおすすめなのが次に紹介するふたつの方法です。

ディセンディング

ディセンディングっていうのは泳ぐスピードを少しずつ速くしていく練習方法。

50mを10本泳ぐとして、最初の1~5本目はゆっくりペース(同じタイム)でフォームを意識。ちなみに同じタイムで泳ぐことを「イーブン」と言います。

6本目はイーブンペースで泳いでいたタイムよりも1秒速く。7本目はさらに1秒、同じように8本目、9本目とスピードを上げて10本目は全力で。

これをメニューに表記するとこんな感じ。

1~5t/Form 6~10t/Des to Max

こんなのは覚えなくてもOKです。

タイムの設定も自由でOK。50mで1秒上げるってなかなか大変なことですからね。

5本目までゆっくり泳いで正しいフォームができた。

じゃあ、1秒タイムを上げてもできるかな?という確認作業です。

もともとこのディセンディングというメニューは休憩時間を短くして持久力を養う練習。フォーム形成を目的とする場合は休憩時間を長く取って1本1本集中して泳ぐことが大事ですね。

ビルドアップ

ビルドアップは1本の中で徐々にスピードを上げて行く練習メニューです。

例えば100m泳ぐとして、最初の25mはフォーム、25~50mはミドルハード(少し速く)、50~75mはハード(速く)75~100mはマックス。

こんな感じです。

これもディセンディングと同じ考えで、徐々にスピードを上げても正しいフォームで泳げるかを確認することが大事です。

この練習メニューも本来はレース後半のスピード強化が目的なのですが、休憩時間を多めにとりリフレッシュした状態で行うことでフォーム形成の練習メニューとして役立つということです。

まとめ

以上が水泳の正しいフォームを身につける方法です。

まとめると

基礎ドリル

フォーム

ディセンディングまたはビルドアップ

こんな感じですね。

キーワードは徐々に!

私自身のパーソナルレッスンでも実施している方法なので、フォーム形成にお困りの方はぜひお試しください。

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この記事を書いた人

西川 公介のアバター 西川 公介 スイムパーソナルコーチ

・大手フィットネスクラブを退職後、独立。水泳指導歴26年
・ジュニアトップスイマーのフォーム形成に従事し、2015年から2022年までジュニアオリンピック金メダリストのパーソナルレッスンを担当
・ジュニアのトップスイマーを中心に、幼児、学童、一般成人まで幅広くレッスンを実施
・主な指導実績:ジュニアオリンピック優勝者、ジュニアパンパシ日本代表、日本選手権・ジャパンオープン決勝進出者、インターハイ、国体入賞者のフォーム形成に従事

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