
日本財団が主催する、アスリートと共に社会課題解決の輪を広げていくことを目的とした「HEROs~Sportsmanship for the future〜」プロジェクト。
その取り組みの一環で、アスリートやスポーツに関する社会貢献活動の優れたロールモデルを表彰する「HEROs AWARD」を2017年から開催しています。
9回目となる「HEROs AWARD 2025」では、自薦、他薦によりノミネートされた候補の中から、社会課題の周知や支援者が拡大しているか、スポーツの力を活用しているか、といった視点で審査が行われ、ソフトバンク株式会社をはじめ、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)、大相撲元横綱・白鵬翔氏、フェンシング元日本代表・池田めぐみ氏の受賞が決定し、表彰式が12月15日に都内にて開催されました。
今回は受賞者の中から、ソフトバンクが提供する「AIスマートコーチ」プロジェクトに迫ります。
スポーツを通じた社会貢献活動を表彰する『HEROs AWARD 2025』

ソフトバンクは、テクノロジーでスポーツ教育の機会格差を解消し、子どもたちの主体的で協力的な学びを支えることをビジョンに掲げ、デジタル指導サービスの提供、動画コンテンツ配信のみならず、教育・部活動・イベント活用促進、スポーツ技術・スキル向上支援の事業を展開してきました。「AIスマートコーチ」プロジェクトを通じて、各自治体や学校で導入が進み、体育の授業や部活動で活用され、「体育が楽しくなった」と主体的に学ぶ姿勢と笑顔が教育現場に広がるなどの活動の成果を上げています。このような活動の成果が評価され、この度、『HEROs AWARD 2025』を受賞しました。
榛葉氏 「ゼロから立ち上げ、先生、生徒の声を集めながら進めてきた」

ソフトバンクの表彰の際には、代表取締役 副社⻑執行役員 兼 COO の榛葉淳氏が登壇。今回の受賞を受けて、「ソフトバンクは、創業者の孫の『スポーツと我々のテクノロジーは融合していく、我々のテクノロジーはスポーツの役に立てる』という想いのもと、福岡ソフトバンクホークスのようにスポーツとテクノロジーを融合させる活動に取り組んできました。」
続けて、「スポーツというのは多岐に渡り、野球だけではない、サッカー、バスケットボール、ダンス、バレーボール、さまざまなオリンピックの競技があります。やはりそのような全ての競技に、何らかの形で貢献できないかということで、プロジェクトをスタートしました。しかし、最初から全部できるわけではありません。いろんな方々の声を伺う中で、地方の生徒さんたちは『自身の競技をもっと頑張っていきたい』と思っても、なかなか教えてくれる指導者がいない。本当に素晴らしいスポーツですが、こうして指導にも課題があるということで、『AI スマートコーチ』を始めました。メンバーがゼロから立ち上げ、地域の先生や生徒さんの声を拾い集めながら進めてきたプロジェクトがこのような素晴らしい賞を受賞することができ、本当に嬉しく思います。」と、プロジェクトを進める中での苦労と賞を受賞した喜びを熱く語りました。
当プロジェクトが掲げるAIの今後の可能性

榛葉氏は続けて、次のように話しています。「AIを広めていきたいと思っていますが、我々だけでは広げていくことはできません。このプロジェクトは、ゼロから様々な先生や学生、プレイヤーの方々のご意見をいただきながら、試行錯誤してきました。そのような意味では、同じ競技でも小学生に対する教え方と、中学生・高校生への指導の仕方は全く違います。それはプレーのテクニックだけではなく、トレーニングの方法一つとっても違います。マラソンでは持久力を求め、サッカー・バスケットボールでは瞬発力を求めます。お子さんの成長の過程や選択する競技に合っていくものでなければいけないと感じています。AIの一つの強さは、そのような中で長期のデータを蓄積しながら最適なものを提案してくれる点だと思います。それを広げて行きたいと思います。」と、AIを長期的に活用することでAIの可能性を広げていく決意を示しました。


