10月21日に福島県会津若松市で開催された遠藤有栖の凱旋興行。
私見で恐縮だが『凱旋する選手はメインで登場し、最後は地元の観客の前で勝利を勝ち取る』っ言う『不文律』があるんじゃないかと思っていた。
だから、会津若松大会のメインで『でぃーじーもんきー(略称でじもん)(鈴芽&有栖)vsマジカルシュガーラビッツ(略称マジラビ)(坂崎ユカ&瑞希)』と言う組み合わせになったのには驚いた。
プリンセスタッグ前王者チームであり、タッグ完成度はトップクラスのマジラビ相手では、せっかく有栖が地元凱旋しても負けてしまうんじゃないかと思っていた。
試合は鈴芽のアシストや地元の声援を受けて大ハッスルの有栖だったが、さすがに勝利とは至らず、坂崎の『マジカルメリーゴーラウンド』に敗れ去った。
でも、試合には勝てなかったが、有栖の進歩は伝わったとは思う。
前回の『マジラビvsでじもん』の直接対決となった4月9日の後楽園大会をレッスルユニバースで見直してみた。
過日亡くなられたアントニオ猪木氏は『相手の実力が5ならば、それを8に見せて10で仕留める』試合を意識していたそうだ。
だが、素人の私が見ても有栖の実力差が如実に現れてしまった試合だった。
どんなにマジラビが引き上げても有栖の実力は5か6にしか見えず、結果はフィニッシュを出すまでもなく瑞希がダイビング・フット・スタンプでピンフォールを奪った。
あれから半年が過ぎ、前述したように地元の声援や鈴芽のアシストが加味されたにせよ、有栖は後楽園大会の時よりも地力を付けたのは素人の私にも分かった。
マジラビも有栖を8か9の力に引き上げてやり、それに応えるかのように坂崎は10の力で有栖を倒した。
フィニッシュを出させただけでも、大進歩だと思いますよ。
個人的にはフィニッシュ直前にエルボーを滅多打ちする有栖を1発で、のしてしまった坂崎のエルボーの説得力には感心させられました(下手すれば、有栖はKO負けだったかも知れません)。
不文律に従うかのように有栖が坂崎か瑞希から返し技や丸め込みで勝ちを奪うよりも、次は強くなって帰って来ると決意させる負けの方が有栖のためになると団体は信じてマッチメイクしたならば、私は凄いなぁと感じました。
いずれにしろ、この終わり方で良かったのかも知れません。
コメント