10月2日に新潟市で新規に開催されたeスポーツ大会を取材してきました。主催者は「新潟市西区社会福祉協議会」…ぱっと見、eスポーツとはあまり関わりのなさそうな団体です。
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この大会、実は新潟市西区社会福祉協議会が「ひきこもり支援」の一環として企画したもので、今回は‟プレ大会”として参加者を少人数に絞ったトライアル開催…という位置づけでした。
「ひきこもり」とは―『様々な要因の結果として社会的参加(就学、就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態』(厚生労働省資料より)
主催者は、ひきこもり自体を問題視するのではなく、その状況にある当事者が自尊感情や意欲を失っていたり孤立してしまっていたりすることに対してアプローチしたいと考えているのだそうです。つまり‟eスポーツ大会”への参加をきっかけに誰かと繋がり、その経験を経て状況の改善に繋げたい!…という狙いから企画された大会です。
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この日、NCC新潟コンピュータ専門学校のeスポーツスタジアムに集まったのは、社会福祉協議会が声がけした当事者とその支援員、保護者など約20人。eスポーツ大会への参加は初めての方ばかりです。
使用タイトルは「FALL GUYS」…私たちTeNY eスポーツ部でも今年7月に大会をやりました。大会レポートにも書きましたが、この時に社会福祉協議会の皆様が見学にいらしており、キャッチーでシンプルなゲーム性とTeNY杯の楽しそうな雰囲気をご覧になり、このタイトルで大会を開くことを決めたそうです。
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参加者で「FALL GUYS」のプレイ経験ある方が少ないため、まずはTeNY杯でも解説いただいたストリーマーのジャンヌ氏さんが、ルールから操作方法までしっかりレクチャーするところから始まります。そして練習ラウンドを経て、3マッチ勝負がスタート!
ゲーミングチェアには真剣な面持ちでキャラクターを操るプレイヤー達。その一方で大画面に映し出される白熱のレースとジャンヌ氏さんのマイクパフォーマンスで盛り上がる観覧者―このコントラストが‟オフライン”大会ならではですよね!
【大会のダイジェスト動画は主催者のYouTubeチャンネルからご覧ください】
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そしてもう一つ印象的だったのが、閉会後のスタッフの表情。初めて開いたeスポーツ大会を盛況のうちに終えることができた安堵感と充足感に溢れていました。その新潟市西区社会福祉協議会の方にお話を伺いました。
―大会を終えた感想は?
当事者がプレイヤーで、その隣に支援者たちも肩を並べてeスポーツを楽しんでいたのが印象的でしたね。こうやってeスポーツを切り口にすることで、人と繋がりきれなかった人でも、みんなから「上手だったね」って言ってもらえる経験ができたのではないでしょうか。
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―eスポーツ大会の開催で期待することは?
社会参加の形ってなんかもっと多様であっていいかなというふうに思って。外に出られない要因がある、繋がれない要因があるのであれば、それを社会の側が整えることで、今まで参加できなかった人も参加できるようになってくるのかなと思っています。いろんな人がいろんな形で参加できるところで繋がる楽しさを知ると、そこだけで終わらずに「今度は対面で会ってみようかな…」っていう風に変わってくるんじゃないかな、と期待しています。
今日は間違いなく、同じゲームを見て一緒にワーとかキャーとか盛り上がって感情が動く場だったな…と思うので、これをもっと色々な人に体験してもらいたいなと思います。
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プレ大会の成功を受けて、新潟市西区社会福祉協議会は年度内にもう少し規模を広げた本大会を計画しているそうです。
プレイヤーとして参加していた方が、いつの間にか色々なスタッフたちとコミュニケーションをとって一緒に大会を運営するようになっていた…なんてなれば最高ですよね!
きっとeスポーツにはその力があるはずです。
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