【Jリーグ】ライター潤のJリーグ放浪記 – 首位決戦!! – FC町田ゼルビア vs ジュビロ磐田

こんにちは、潤です!

2023シーズンの明治安田生命J2リーグも徐々に終盤戦に差し掛かる中、今回は「首位」と「2位」の上位直接対決となった「FC町田ゼルビア vs ジュビロ磐田」の試合を観戦しましたのでそれを記事にさせて頂きます!

目次

「J2優勝」・「J1昇格」へ!!「首位」vs「2位」直接対決!!

42節行われる2023シーズンも佳境に差し掛かる「30試合目」となる30節というタイミングで「首位」FC町田ゼルビアと「2位」ジュビロ磐田が町田のホーム「町田GIONスタジアム」で対決することになりました。

※FC町田ゼルビアは悪天候の影響で1試合未消化のため、実質29試合目となります。

開幕して7節で早くも6回の無失点試合、そして6勝をあげ序盤から首位を走っていたFC町田ゼルビア。一方、開幕戦となる岡山戦でいきなりの3失点での敗戦(※当時17歳だった高校3年生ルーキー後藤啓介選手の2得点で完敗は逃れましたが…。)、さらには初の連勝は15節までお預けとなるなど紆余曲折のあったジュビロ磐田。

対照的なスタートを切った両クラブだったが、30節の試合前時点では1節未消化ながら2位と勝ち点差6の「首位」、そして3位と勝ち点差5をつけている「2位」と共に昇格戦線を引っ張る結果となりました。

試合開始へ!!

リーグ戦も残り1/3を切った段階で迎える上位直接対決、磐田のホームスタジアム「ヤマハスタジアム(磐田)」で行われた前半戦の9節では1-1の引き分けとなったことへの白黒つけることはもちろん、それ以上に順位的にも負けられない「シックスポイントマッチ」となった一戦。

アウェー側のチケットも完売となり、町田のホームスタジアム「町田GIONスタジアム」にはたくさんのサポーターが駆けつけてこの大事な一戦を試合前から盛り上げます!

シーズン終盤へ、補強可能な「第2登録期間(ウインドー)」を迎え各クラブがそれぞれの目標に向かって補強に動き、前半戦時とは”異なるクラブ”へ生まれ変わっていることもしばしばある中、補強に関しても両クラブは対照的になりました。

補強禁止の磐田は出場機会の限られていた選手2名をそれぞれ他クラブへ期限付き移籍させたことに留め、「現有戦力での底上げ」を図り試合開始前時点でリーグ戦11戦無敗と調子を上げながら順位も上げてきました。

一方の町田はJ2における「第2登録期間(ウインドー)」の主役と言っても過言ではないほど活発な動きを見せました。クラブの顔とも言える深津康太選手がJ3のいわてグルージャ盛岡へ完全移籍をするなど、退団のインパクトが大きかったことはもちろんありましたが、それ以上に加入のインパクトも大きかったです。

当時2位かつ、3日後に国立で対戦予定だった東京ヴェルディからバスケス バイロン選手を獲得し話題をさらうと、その後J1のFC東京から鈴木準弥選手、同じくJ1のサガン鳥栖から松本大輔選手を期限付き移籍ではなく、完全移籍で獲得するなど、首位ながら来季以降を見据えて積極的に新陳代謝を図り、「新戦力との融合」で首位を守り続けました。

Jリーグ放浪記 -町田 vs 磐田-

「天空の城 野津田」と形容される町田のホームスタジアム「町田GIONスタジアム」史上最多の11,918名のファンが駆けつけた注目の一戦。

(※今シーズン、ジュビロ磐田は藤枝MYFCやいわきFCのホーム最多観客動員数を記録するなど、アウェーでの観客動員数に大きく貢献しています。)

磐田は大津祐樹選手が長期離脱中ですが、独特のテンポで攻撃の選択肢を増やす攻撃的MFの大森晃太郎選手が度重なる怪我での離脱から1ヶ月ぶりにメンバー入りを果たし、一方の町田はここまで全試合スタメンで出場中だった翁長聖選手を出場停止で欠く中で上述の新加入選手が早速フィットし、鈴木準弥選手やバスケス バイロン選手もスタメンに名を連ね、それぞれが現在のベストメンバーを組んだ状態で試合へ臨みます。

「J1昇格」や「J2優勝」に向けて大事な一戦、試合開始早々に首位町田が得点ランクトップタイに立つエリキ選手のスピードを活かしたサイドの突破からチャンスを作りますが磐田も集中した守備で凌ぎます。

一方の磐田もリーグ戦直近5試合で4得点のジャーメイン良選手や、同じく直近4試合で4得点の金子翔太選手ら好調な攻撃陣が引っ張りリーグ戦16戦連続で得点中(※公式戦なら20試合)「どこからでも得点が奪える」リーグ首位タイの得点力を活かそうと攻勢に出ます。

ですが、今シーズン磐田を完封した最後のクラブである東京ヴェルディと並びリーグ最少失点を誇る町田もボールを持たれても要所要所で強度の高いプレスを見せて磐田にチャンスらしいチャンスを作らせません。

そしてお互いに良さを出させないこう着状態が続きますが、前半終了間際に世代別代表にも選ばれる21世紀生まれの町田FW藤尾翔太選手が、同じく世代別代表にも名を連ねる磐田DF鈴木海音選手、そして東京五輪でブラジル代表として金メダルにも輝いた磐田DFリカルド グラッサ選手に囲まれつつも強引な突破でPKを獲得します。

町田JFC育ちの磐田GK三浦龍輝選手が守る中、そのPKをエリキ選手が落ち着いて決めて得点ランク単独トップに立つ17得点目をあげると同時に前半45分の貴重な先制点を奪取し、前半を終えます。

逆転のため選手たちを後押しする磐田サポーターは全力の応援で後半開始前の選手たちを盛り上げます。

特にその際の「反撃の歌」の一体感や声量は、現地にいて磐田のホームかと錯覚するくらい勢いがありました。

後半開始前の様子はこちら

そして迎えた後半、共にハーフタイムでの交代枠は使わず同じメンバーで残り45分の戦いに臨みます。

前半終了間際の失点でビハインドを背負った磐田が後半開始早々、この試合ではボランチを務めるドゥドゥ選手がミドルシュートで町田ゴールを襲うも惜しくも枠外に外れてしまいます。

すると後半8分に町田がカウンターから再度藤尾選手がPKを獲得し、そのPKを今度は藤尾選手自身が決めてPK2本で2-0と町田が2点のリードを奪います。

その後磐田は途中出場が基本ながら今シーズン5得点をあげている現役高校3年生FW後藤啓介選手や、攻撃的MFの藤川虎太朗選手、そして復帰戦となる大森晃太郎選手などを途中交代で投入し、2桁得点者がいないもののリーグ最多タイを誇る「どこからでも得点を奪える攻撃力」で町田守備陣に圧力をかけます。

ですが、選手交代を駆使しながら強度を落とさずハードなプレスをかける町田の守備をなかなか崩せずに時間だけが過ぎていき、迎えた後半アディショナルタイム4分。このままでは終われない磐田は、町田出身のGK三浦選手のフィードをきっかけに途中出場だった後藤選手の落としから試合後のインタビューで「このまま終わったら“漢じゃない”」(※引用元:ジュビロ磐田公式HP)と語っていた松原后選手がチームとして17試合連続得点となる(※公式戦なら21試合)1点をあげて1点差に迫ります。

松原選手も得点した時間帯こそサイドハーフへポジションチェンジしていましたが、試合開始時同様にこれまでの試合もサイドバックでの出場が基本ながら今シーズン5得点目をあげました。

残り1分となったアディショナルタイム、最後まで熱く町田ゴールに迫るも次の1点は生まれずこのまま試合終了。「首位」と「2位」の直接対決は「首位」町田がクラブ史上初の「J1昇格」、「J2優勝」に向けて貴重な勝ち点3を獲得しました。

アウェー磐田のサポーターも多く駆けつけ、「天空の城 野津田」史上最多の観客動員数を記録した一戦は夏場とは思えない上位対決らしい強度の高い一戦となり、とても見応えのある試合でもあったと言えます。

そして守備強度の差で課題もあり大事な一戦を落としつつも、最後まで逆転を信じ戦い、試合後には涙を見せる選手たちもいた中で試合後も磐田の選手たちにチャントを届け続けたサポーター。

「補強禁止」はもちろん、これまでの歴史でも複数回の「J1優勝」と「J2降格」を経験するなど紆余曲折とともに歩んできた磐田サポーターの頼もしさを感じる一戦にもなりました。

もちろん、大事な一戦であった事に変わりはありませんが、この試合でお互いに何か決まったわけではなくリーグ戦も10試合以上残っているため”何かが起こる”可能性を両クラブはまだ秘めております。

ただ、両クラブが最終盤まで「J2優勝」や「J1昇格」争いの中心にいるとは思いますので、引き続き町田はこの試合で得たであろう「自信」を、磐田はこの試合で見つけた「課題」を次節以降へ活かしまた一つでも多くの「勝ち点3」を生むことで来シーズンの日本最高峰リーグへの挑戦権を掴めるよう一丸となって欲しいと思います。

終盤とはいえ、まだまだ続く今シーズンのJリーグ。これからも必見です!

ジュビロ磐田試合後挨拶はこちら

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みやざき潤のアバター みやざき潤 元TVディレクター・Jクラブスタッフ

Jリーグ観戦が趣味です。
発言は個人の見解となります。

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