【塩原恒夫】もはや夏休みの宿題状態、開けたら鈴鹿まで一気に加速〜F1ハンガリー&ベルギーGP振り返り

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予選の主役・ハンガロリンク

今回ハンガリーGPでは、ATA方式(代替タイヤ配分方式)が試験導入となりました。供給タイヤを削減する持続可能を目的に、予選Q1ではハードのみ、Q2ミディアム、Q3ソフトの使用制限でアタックします。個人的には、下剋上の可能性が低くなるのではと危惧しますが…

初日は、ペレスがクラッシュでまたも?出遅れました。土曜日P3でハミルトンがTOPタイムをマークして、予選を迎えます。ハードタイヤ縛りのQ1は、角田17位、渋滞に巻き込まれまさかのラッセル18位敗退です。Q2では、11位サインツ、お帰りリカルド13位、アルピーヌはオコン12位・15位ガスリーでTOP10をのがしました。

Q3にチーム2台進出のアルファロメオが好調アピール。7位ボッタス、Q1トップ通過のジョウ・グァンユーが自己ベスト5位で、それぞれ8位アロンソ・9位ペレス、ルクレール6位を上回りました。イギリスの勢いは本物か、マクラーレン3位ノリス&4位ピアストリ。そしてポールポジションは、フェルスタッペンのタイムを1000分の3秒差逆転〜2シーズンぶり通算104回目、ハンガロリンク9回目ルイス・ハミルトンが獲得しました!ハンガリー8勝の実力をワンアタックに込めた見事なドライビングでした。

決勝レース70周、注目は何といってもフロントロウ対決・ハミルトンvsフェルスタッペンのスタートーもちろん狙っていました、1コーナーでフェルスタッペン、インをしっかりおさえてトップに〜ハミルトンは、マクラーレン2台に行かれ4位後退です。後方では、5位スタートのジョウ・グァンユーが出遅れて壁になる。アルピーヌ勢にリカルド絡んで、オコン&ガスリー、シルバーストンに続いて悪夢のダブル・リタイヤ…

リカルドはいったん最後尾まで下がりましたが、復帰初戦13位。ソフトタイヤ発進の角田は、7秒3もかかったピットストップやチームメイトと分けたという戦略も不発で15位がいっぱい。

独走状態のフェルスタッペンの後ろでは、ノリスが連続2位表彰台へ。9番グリッドから追い上げたペレスは3位、4位ハミルトン、ピアストリが5位でマクラーレンの力はいよいよ本物感。6位ラッセル、ピットレーン速度違反で1つ順位を下げたルクレール7位・8位サインツ。アロンソはじっと我慢の9位・ストロール10位でした。

優勝は、マックス・フェルスタッペン〜自身の連勝ラッキー7、そしてレッドブルは12連勝&開幕11連勝としました!!

天気が主役・スパフランコルシャン

例年後半戦の開幕を飾っていたベルギーGPは、ひと月開催が早まりシーズン前半戦を締め括ります。しかも今季3度目のスプリント・フォーマット。予選が行われる初日のフリー走行から雨絡みとなりました。

ポール・ポジションはフェルスタッペンが獲得ですが、5基目ギアボックス投入で5グリッド降格での決勝スタート。ルクレール、ペレス、ハミルトン、サインツ、ピアストリまでが繰り上がります。角田は、11番手に食い込み翌々日への期待膨らむ結果を出しました。

スプリント・デーの土曜は、フェルスタッペンの対抗としてピアストリが最前列に名乗り。15周レースは雨の中、全車ウェットからフォーメーションラップ5周からの11周短縮でのローリングスタート〜すぐにインターミディエイトに交換を行ったピアストリが、3周とはいえレースリーダーをはたし、ルーキーあっぱれのシーンを見せました。3位に入ったガスリーの歓喜、首脳陣交代の移行期を迎えたチームにとって、1か月ぶりのポイント(6点)となりました。

ノーモア・レインを祈る44周決勝レース。一年前14番手から逆転優勝を飾ったフェルスタッペンにとっては、降格6番手は問題にならないはず。最前列ルクレール vs ペレスは、最初のケメルストレートでペレスがトップに立ちお膳立て。1コーナー=ラソースで接触のサインツとピアストリは、結果今回リタイヤの2台となりました。

モンツァ仕様のロウ・ダウンフォースで11番グリッドから臨んだ角田は、タイヤ交換時以外は終始入賞圏内を走行する頑張りを見せ10位チェッカー!第4戦アゼルバイジャンGP以来3か月ぶり、今季3度目のポイント獲得となりました。

17周目、ペレスを交わして首位のフェルスタッペンは、連勝を8にのばし通算45勝目。そしてレッドブルは、1988年セナ&プロスト擁したマクラーレン・ホンダの記録を35年ぶりに塗り替える開幕12連勝!2位ペレスのワンツーで飾りました。3位ルクレール、4位ハミルトン、42歳のバースデー・ウィークエンド=アロンソが5位。ラッセル、ノリス、オコン、ストロールが入賞をはたしました。復帰2戦目のリカルドは16位でした。

フジテレビNEXT・F1

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この記事を書いた人

塩原 恒夫のアバター 塩原 恒夫 フリーアナウンサー

1987年フジテレビ入社、アナウンス室勤務〜2017年7月BSフジに出向し、広報担当局長としてアナウンス業務も兼ねる。2022年3月フジテレビを退社、同年4月よりフリーアナウンサー。フジテレビNEXT/F1中継や、福島テレビ・エキサイティング競馬のMCを担当する。

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