中日・立浪和義監督が今季限りでの退任を表明しました。
2021年オフに監督に就任し、球団史上初となる2年連続最下位。巻き返しを狙った今季は、4月に一時首位に立ったものの徐々に後退。20日にはBクラスが確定しました。
3年間、厳しい戦いが続いた立浪政権を振り返ると、2つのポイントが浮かび上がってきます。
大胆な改革
1つ目のポイントは、積極的な補強による大胆な改革です。
その代表格といえるのが、涌井秀章投手と中田翔選手の加入。
数年前なら想像もできないような選手の獲得で、低迷するチームに新しい風を吹かせようとする意図がみえました。
京田陽太選手、阿部寿樹選手の二遊間に、期待の若手だった郡司裕也選手の放出など、痛みを伴いながらも改革を続けた立浪監督。
結果は振るわず、退任は致し方ない成績となりましたが、チームを根本から変えようとする方針は一貫していました。
立浪監督の成功しませんでしたが、近年低迷が続くチームを変えようと挑戦した3年間といえます。
清水達也投手の抜擢
2つ目のポイントは、若手の抜擢です。
岡林勇希選手、高橋宏斗投手、石川昂弥選手など、将来性豊かな若手が台頭する中で、最も大きかったのが清水達也投手の抜擢。
立浪監督就任時、清水投手はプロ4年目のシーズンを終え、通算17試合(先発12試合)登板と実績があったわけではありませんでした。
そんな清水投手をリリーフに抜擢し、いきなり54試合登板。誰もが期待する甲子園優勝投手の花を咲かせました。
立浪監督が率いた3年間で、清水投手は3年連続50試合登板を達成。R・マルティネス投手に繋ぐ勝ちパターンの一角として、欠かせない戦力となりました。
新監督に待つ大きな仕事
明るい話題ばかりではなかった3年間。厳しく、辛い現実が待っていた中で、来季以降に繋がるものもありました。
現時点で誰が新監督に就任するか分かっていませんが、整備すべき箇所はたくさんあります。決して簡単な道のりではありません。
立浪監督が築いた3年間を活かすのか、もう一度チームの土台を作り直すのか。新監督の最初にして大きな仕事が待っています。
有望な若手は多くいるだけに、黄金期到来を期待させる強固な土台が必要です。
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