こんにちは。アシケンです。まず冒頭に断りを入れておきますが、この記事はあくまで個人的なものです。全てのプロレスファンに通ずるものではありません。
今回より女子プロレスを全く知らないという方向けに、『ゼロから分かる女子プロレス』と銘打ちまして現在の女子プロレスを取り巻く環境や魅力についてつらつらと書いていこうと思います。何回で終わるのかは分かりません(笑)
女子プロレスについての前に…まずは、”プロレス”について理解してもらう必要があります。なぜ”理解”という言葉を使ったのかというと、みなさんは”プロレス”という単語から何を一番に連想するでしょうか?プロレスを理解していない人にプロレスが好きだと言うと必ず言われる質問は、「プロレスってやらせなんでしょ?」です。その場合、自分は、「そうだったとしたら何が問題なの?」って逆に聞き返します。自分からしたらプロレスを観るうえでそんな事どうでもいい話ですし、ぶっちゃけどっちでもいいです。目の前で行われている闘いの全ては映画のようなCGではなく、リアルで行われていることであり、命を懸けて魅せてくれている選手達の前ではそんな事どっちだっていいんです。
プロレスを理解するということは、そのやらせ云々という頭を切り替えることです。仮にプロレスが全て勝敗が決まっているとしましょう。その場合、同じようなエンタメで考えると演劇等が考えられますが演劇に対して「あれやらせでしょ?」って言わないのと同じ事です。なぜ、それを言わないんでしょうか?それは物語を楽しんでいるからです。そして、演劇は俳優さん達がその物語の役を演じることによって創られ、その演技を楽しんでいるからです。プロレスもそれでいいんです。そう思うならそう思って観て下さい。プロレスはプロレスというものが誕生してからの壮大なストーリーになっています。例えば、演劇等は2時間、ドラマなら12話等で完結すると思いますが、プロレスには終わりがありません。そして、プロレスというものが続く限りその物語は永遠に続いていきます。プロレスファンはその壮大な物語を追っていると思ってください。だから、プロレスファンは長く続ければ続けるほど、より深く楽しむことが出来るのです。10年前の出来事が今になって伏線となることもあるんです。そして、俳優さん達に演技の質や個性の差があるのと同様に、レスラーにも試合の質や個性の差というものがあります。それは、人によって千差万別であり10人いたら10通りの質と個性に分かれることでしょう。そして、その個性もまたプロレスの魅力の一つになっています。
プロレスの観方なんてものは人それぞれですが、セオリーとしてよく言われるのは『プロレスは点ではなく線で観る』ということです。1試合をただ観てもそれは単なるひとつの試合(点)にしかなりません。そのひとつの試合を重ねて観る事で、選手同士で生まれる因縁やライバル関係を感じることが出来、点が線となり感情移入がより深くなるのです。そしてその因縁やライバル関係が物語を紡いでいくのです。
恐らくプロレスを観たことが無い方の多くは、プロレスファンを誤解していると思います。プロレスファンは何を観て楽しんでいるのか?勝敗に一喜一憂していると思ってませんか?プロレスファンは勝敗なんて気にしていません…と言ったら少々語弊はありますが、それほど重要視していません。レスラーの生き様を観ています。格闘技(MMAやキックボクシング等)とプロレスは似て非なるものです。これを混同している人が多いと思います。ここが一緒になっていると冒頭の”やらせ”に繋がります。格闘技とプロレスは別物として考えて下さい。格闘技で上に上がるために重要なのは結果です。オフェンスやディフェンスの正しいやり方があり、基本的には皆がその技術を学び、その技術を競います。しかし、プロレスで重要なものは人それぞれで違ってきます。入場?打撃技?投げ技?関節技?反則技?飛び技?受け?間?勝敗?ビジュアル?…なんでもありです。各選手が各々考え、それを自分の個性として魅せてくれるのです。それがプロレスの技術になります。なんでもありだからこそ出来る、想像を超えるような試合展開や多種多様な技の数々、派手な入場等々…それこそがプロレスの魅力なのです。
さて、いかがでしょうか?”プロレス”というものを少しは理解して頂けたでしょうか?今回は、まずはプロレスを理解してほしいということで、格闘技とプロレスの違いやプロレスファンはどのような観方をして、どのような事に魅力を感じているのか書いてきました。次回からは、いよいよ女子プロレスについて書いていきたいと思います。
それでは、きっと、またいつか
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アイキャッチ画像左:梅咲遥(ワールド女子プロレス・ディアナ)
アイキャッチ画像右:高瀬みゆき
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