【米大学スポーツ】NIL契約の増額を求め、テネシー大学のアメフト選手が練習を欠席~進む米大学の”プロ化”

ESPNによると、テネシー大学ボランティアーズのアメリカンフットボール選手でクォーターバックのニコ・イアマレバ選手は、NIL契約額の引き上げを求めて、練習をコーチの知識や許可なしにスキップしました。

NIL契約
とは、大学スポーツの選手が自分の「名前(Name)・肖像(Image)・評判(Likeness)」を使って収入を得る権利を行使した契約のことです。
NILはこの3つの要素の略で、米大学のスポーツ選手は、これらの要素でお金を稼ぐことが容認されてきています。
要は、まるでプロスポーツの選手のように、米大学の選手はお金を稼ぐことができるのです。

イアマレバ選手は今年、テネシー大学のNIL集団から240万ドルを受け取る予定でしたが、彼の代理人はそれを400万ドルにアップしたいと考えています。
テネシー大学が、イアマレバ選手の要求額を支払う意思がない場合、イアマレバ選手側の次のステップは、400万ドルを支払う意思のある大学への転校を検討することでしょう。
この記事が読まれる頃には、もうそうなっているかもしれません。

NFLの選手がより多くのお金を求めて、オフシーズンの練習をスキップすることで、彼らの影響力を行使することがあります。
米大学アメリカンフットボール界にも、そういう流れが入ってきたと言えるでしょう。

2024年シーズンのニコ・イアマレバのハイライト集

「もはや冗談の世界だ、大学アメリカンフットボール界は!」
この動きに、NFLダラス・カウボーイズのラインバッカーのマイカ・パーソンズはXにそうポストしました。
「大学アメリカンフットボール界をセミプロリーグにすればいいじゃないか!」
とも。
「いや、大学はお金のためじゃない! 大学は人格を磨くためのものなんだ!。
今の私があるのは、ペンシルベニア州立大学時代に出会った仲間たちと素晴らしいコーチ陣のおかげだ!」 
さらにそう続けました。

パーソンズの嘆き、怒りをよそに、大学アメリカンフットボール界、ひいては大学スポーツ界は”プロ化”が進んでいるように感じられます。
おそらく利益を求めて、リーグの再編成が進んでいることなども含め、今米大学スポーツ界は大きな問題を抱えて、転換点を必要としていると感じます。

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この記事を書いた人

草場 謙一のアバター 草場 謙一 アメフト系ブロガー

主にアメフトのことを書いているブログ
「MAJIK MIRROR」( http://packmania.blog61.fc2.com/ )
の中の人。
日本でアメフトを人気スポーツにできないものか、と考えブログを執筆中。

アメフトの歴史を調べてブログに書いている時が一番の幸せ。

マイナースポーツであるアメフトのファンの、
「周りにアメフトの話をする人がいない問題」
をなんとかするために立ち上がったYouTubeチャンネル「レッツハドル」の一員。

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