2023年6月、育成ドラフト1位の松山晋也投手(八戸学院大)が支配下登録されると、36試合に登板して防御率1.27と新人らしからぬ成績を残しました。
2024年3月には侍ジャパン入りを果たし、シンデレラストーリーを歩んでいます。次世代の育成の星として、今後の活躍に期待が集まります。
2年連続最下位からの巻き返しに燃える中日。新戦力の台頭が必須の中で、今季も育成からチームを底上げしようとする選手がいます。
2024年2月時点で、支配下枠は65。残り5枠という少ない椅子を誰が奪うのか、探っていきます。
1番支配下枠に近い選手
候補は5名。岩嵜翔投手、松木平優太投手、板山祐太郎選手、ロドリゲス選手、尾田剛樹選手です。
岩嵜投手はソフトバンクで、板山選手は阪神で成績を残した選手で、故障の影響で育成契約となっています。
本来の力を発揮すれば1軍の戦力になることは間違いなく、最も支配下枠に近い存在だと考えています。
特に岩嵜投手は、中日の強みでもあるリリーフ陣の一員として活躍することが期待されています。
通算300試合登板、2017年には最優秀中継ぎのタイトルを獲得した実績者です。
近年の野球はリリーフ陣を酷使する展開になることが多く、どれだけ計算できる投手が揃っていても安心できません。
コンディションが万全であれば、真っ先に支配下登録されるのは岩嵜投手です。
欠けているピース
チームの課題を考えると、次に支配下枠に近づくのはロドリゲス選手と尾田選手です。
ロドリゲス選手は遊撃手で、長い手足を使ったダイナミックな守備と安定感抜群の送球が武器です。
中日の二遊間は固定されておらず、横一線の状態です。誰がレギュラーを務めてもおかしくない状況で、ロドリゲス選手が救世主となる可能性があります。
尾田選手は足が武器の外野手で、竜の安打製造機・大島洋平選手を彷彿とさせます。
育成ドラフト3位で入団した新人ですが、春季キャンプ途中から1軍に帯同し、ケース打撃や練習試合で積極的な走塁をみせています。
中日は2023年、盗塁数がリーグ5位、同1位の阪神とは43個も差があります。課題の得点力アップに向け、改善の余地が残されています。
さらに、中田翔選手や中島宏之選手ら長距離砲が加入したことで、試合終盤の代走需要が例年以上に高まっています。
欠けているピースを埋めるため、支配下に昇格する可能性が十分にあります。
勝負の年の右腕
松木平投手は、2024年の対外試合開幕投手を務めました。首脳陣の期待が伝わってくる起用です。
練習試合では2試合に登板し、計7イニングを無失点に抑える好投をみせています。
中日は現役ドラフトで梅野雄吾投手を獲得した以外、目立った補強を行いませんでした。
メヒア投手、フェリス投手を残留させたという功績はありますが、戦力の上積みという部分では欠けています。
先発とリリーフの両方をこなせる鈴木博志投手、岡野祐一郎投手が退団し、イニングを稼ぐことができる投手の需要が高まっています。
育成4年目。松木平投手にとって勝負の年となります。
復活劇から動き出す
まとめると、岩嵜投手が1番支配下枠に近く、チーム状況によってロドリゲス選手、尾田選手らが支配下登録に近づくと考えています。
他にも、復活を目指す岡田俊哉投手や近藤廉投手など、支配下枠を狙う選手が次々といます。
残り5枠を全て育成選手に与えることは考えにくく、トレードや新外国人選手の獲得でさらに枠がなくなることが予想されます。
2024年、誰が育成枠から這い上がり、チームを底上げするのか。
岩嵜投手の復活劇から、3年目の立浪竜が動き出すのではないでしょうか。
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