こんにちは、潤です!
今回は先日開幕した「天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会」2回戦の「FC東京 vs 福島ユナイテッドFC」を観戦してきましたので、その様子についてまとめさせて頂きました!
「天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会」
「天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会」(以下:天皇杯)は総当たりで行われる普段のリーグ戦とは異なり、一発勝負のトーナメント戦となり、さらには「J1」〜「J2」だけでなく「J3」クラブを含めた各都道府県代表などが参加する大きな大会で、「Jリーグ」・「JリーグYBCルヴァンカップ」(旧:Jリーグヤマザキナビスコカップ)と並んで国内サッカー3大タイトルとされています。
その「3大タイトル」の中で参加クラブ数も圧倒的に多く、唯一アマチュアクラブにも優勝の可能性がある大会となっており、国内最高峰リーグである「J1クラブ」以外のクラブが優勝したとしてもそのクラブが、翌シーズンのアジアクラブ王者を決める「AFCチャンピオンズリーグ」、及び開幕前には「J1リーグ」王者と真の王者をかけた「FUJIFILM SUPER CUP」に出場する権利を得ます。
なお、昨シーズンはJ2のヴァンフォーレ甲府がJ1クラブをことごとく破って天皇杯で優勝し、今シーズンの「FUJIFILM SUPER CUP 2023」をJ1王者「横浜F・マリノス」と戦い、今夏より開幕する「AFCチャンピオンズリーグ2023/2024」出場も決めています。
天皇杯観戦!!
近年は11月末〜年末にかけて決勝戦を行うことが多いものの、過去には元日にずっと決勝戦が行われていたこともあり、年末年始の風物詩として歴史を紡いできた天皇杯も「103回目」の開幕を迎えました。
※「J30」として開幕したJリーグが30周年であることを考えると3倍以上の歴史があります。
「J1」、「J2」だけでなく都道府県予選を勝ち抜いた「J3」、「JFL」、さらには「大学」など様々なカテゴリーのクラブが参加する天皇杯。昨年のJ2甲府のように下位カテゴリーのクラブが上位カテゴリーのクラブを破る「ジャイアントキリング」(下剋上)の可能性があるのも天皇杯の大きな魅力と言えます。
そして今大会では2回戦より「J1」、「J2」クラブも参戦したため、都道府県予選を勝ち抜き、1回戦も勝ち抜いたクラブなどが「上位カテゴリー」への挑戦権を獲得し、ジャイアントキリングを目指して戦うことになりました。
2回戦はリーグ戦の合間に開催されることが多く、例年平日ナイターにて各地で行われるため、各スタジアムをハシゴすることは難しいですし、「ホーム遠征組」となるサポーターにとっては職場との兼ね合いで本業の退勤後に推しクラブの試合会場に行けるかも怪しいところ。
※有給等を使ってホーム遠征されるサポーターの皆様には頭が下がりますし、前職時代にはその方々を目の当たりにしていて本当に感謝しかなかったです。
ただ、各地で試合が開催されるため逆を言えば退勤後に観に行けるスタジアムの選択肢もいつもより多いということも言えます!
そのため、それらの条件を活かしつつもジュビロ関係の選手も多く在籍する「FC東京」vs「福島ユナイテッドFC」の試合を観にいきました!
「天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会」2回戦「FC東京 vs 福島ユナイテッドFC」
かつて「J2」所属時にジャイアントキリングを起こし、J2クラブとしては初の天皇杯王者にも輝いた「FC東京」。そしてジュビロ磐田在籍時に天皇杯王者も経験し、カップ戦での勝ち方を知る服部年宏監督が率いる「福島ユナイテッドFC」。
それぞれ所属するリーグでは思うような成績を残せていない中で迎えた天皇杯。FC東京はリーグ戦でなかなか出番のない選手たちがアピールしてリーグ戦での出番を増やすため、そして福島ユナイテッドFCは2つ上のカテゴリーである「J1」相手にジャイアントキリングを起こしてリーグ戦へ良い風を吹かせるために負けられない一戦。
試合が開始されると、リーグ戦でも活躍中のMF #7 松木玖生選手やFW #15 アダイウトン選手らが中心となってFC東京が福島ゴールに迫るも、J1での実績も豊富なGK #22 山本海人選手やDF #44 大武峻選手を中心に先制は許さない福島。
そしてJ1レベルの個を体感していく中で、徐々に自分たちの形を作れるようになっていった福島も12分にチャンスを作ります。
自陣からのビルドアップから右サイドを崩し、グラウンダーのクロスに最後はFW #39 塩浜遼選手が合わせて先制点を奪います!!塩浜選手の天皇杯2戦連続得点となる先制点は、プロ入り後公式戦では初めて”Jクラブ”相手に奪った得点となりました!
J1クラブ相手に自分たちのサッカーを貫き、奪った先制点。この試合においても大きな1点となったことは間違いないですが、J1相手に自分たちの得点パターンで得点ができたことはこれからのリーグ戦に向けても大きな自信になっていくことでしょう。
ただ、そこから同じ轍を踏まないのがJ1クラブ。失点直後の19分に今度は福島のビルドアップを前線からのプレスではめて奪うと最後はMF #35 塚川孝輝選手が決めてショートカウンターを完遂。嫌な流れになる前に福島の攻撃パターンを抑え込む同点弾を決めます!
そしてそこから再度勝ち越したかった福島ですが、29分にDFラインで浮き玉の処理に若干もたつく間の隙を逃さず、FW #15 アダイウトン選手に個人技でボールを奪われ、ペナルティエリアへの侵入を許してしまい、そのままファールで止めてPKを与えてしまいます。
そのPKをアダイウトン選手が決めて逆転!
福島としてはジャイアントキリングに向けて大きな先制点を奪った中での悔しい逆転弾。一方、FC東京はJ1クラブとして「勝って当然」と観られている中で先制される難しい展開の中で貫禄を見せる逆転弾となります。
そしてそのまま2-1とFC東京が1点リードした状態で前半を終えます。
そして迎えた後半、同点に追いつきたい福島は前線に人数をかけて58分に左サイドからチャンスを作るも、なかなかシュートを打てずにボールを奪われるとそこからカウンターを浴びてしまい、最後はMF #7 松木玖生選手に決められてしまい2点差に広げられてしまいます。
FC東京にとっては大きな1点になると共に「格上」クラブ相手に2点差を追い付かなくてはいけない福島は苦しい展開となります。
ですが、福島も決して諦めずチャンスを作り上げていくと、78分にMF #41 上畑佑平士選手が3人抜きをして中央突破を成功させるとその流れからPKを獲得します。
決めれば1点差となるPKのキッカーは途中出場のルーキーFW #20 城定幹大選手。決して臆することなく力一杯振り抜いたシュートは惜しくもクロスバーの上に外れてしまい、惜しくも得点とはなりません。
その後も最後まで自分たちのスタイルを貫き、圧力をかけてゴール前に迫るも得点を奪えず、スコアはそのまま3-1でFC東京が勝利し、3回戦の組み合わせはFC東京と東京ヴェルディ(J2)の東京ダービーとなりました。
なかなかJ3の舞台でも勝利を積み重ねられず苦しいシーズンを過ごしている福島ユナイテッドFC。特にホーム戦では未だに勝利も得点もなく、アウェーで積み上げた勝ち点でなんとか残留圏内にはいつつ予断を許さない状況となっているものの、今回「J1」相手に自分たちのスタイルが通用した部分があったことは大きな自信へつながる一戦になったはずです。
そして、今シーズン先制すれば全勝であった福島に対して、出番が少ないメンバーが中心だったにも関わらず失点後18分で逆転まで結びつけたFC東京のメンバーも「一発勝負の舞台での逆転勝利」というこちらもまた自信へつながる部分があったはずです。
それぞれがこの試合をきっかけになかなか不調を抜け出せていないリーグ戦へと繋げ、ここから浮上していくことを期待しています!
もちろん、富山(J3)が京都(J1)をPK戦の末に破ったり、JFLの高知がG大阪(J1)を破るなど、各地でジャイアントキリングも発生している今回の天皇杯もまた引き続き注目していきたいと思います!!
コメント