ベスト8 クロアチア 1(PK4-2)1 ブラジル
延長前半16分 ネイマール(ブラジル)
延長後半12分 ブルーノ ペトコビッチ(クロアチア)
かたや延長PKで勝ち上がったクロアチアとネイマールが怪我から復帰し前半で4点を奪い試合を決めたブラジル。ベスト16の試合は好対照な2チームの対戦。ブラジル優勢かと思われたが、W杯はそう簡単に事は運ばない。
試合は総じてクロアチアペースであった。
クロアチアはこの日モドリッチが前の試合とは別次元の出来。様々な所で顔を出しボールを捌く。ほとんどミスもない。攻撃は特に右サイドからユラノビッチのオーバーラップが効果的で前半から決定機を作る。
また、日本との違いは自陣でのゴールキックからのポゼッションでブラジルに前からプレスをかけられても回避する形がある。危ない場面ではモドリッチが最終ラインまで下がり組み立てに参加する。
かたやブラジルはというと、中央でもサイドでもなかなか崩せず、単発で決定機こそ生まれるが得点を奪えず前半を終える。
後半に入りブラジルが攻勢をかけるが、それでもクロアチアのGKリヴァコビッチを中心とした堅い守備陣が守り切り0-0のまま延長戦へと進む。
試合の均衡を破ったのはブラジルはエースであった。ネイマールがクロアチアの強固な壁を強引にこじ開けて見せる。
延長前半終了間際、ネイマールは中央バイタルエリアのやや後ろあたりで前を向きボールを持つとそこから急発進。ワンツー2回でGKと1対1の状況を作り出す。最後はGKをかわし貴重な先制点を奪う。
これで決まったかと思われた。
だが、クロアチアは最後まで諦めない。前の試合同様に延長で選手交代を行い前線を活性化すると、延長後半12分、やはりモドリッチからであった。自陣中央からのカウンターでモドリッチからブラシッチへブラシッチが左サイドへ送り、途中出場のオルシッチが中へ折り返すと、最後はペトコビッチが合わせ値千金の同点ゴールを奪う。試合はPK戦へと進む。
こうなれば流れはクロアチアだ。そんなことは最近痛い目にあったばかりの日本人であれば誰もがわかる。
案の定この日もGKリヴァコビッチが1人目を止めるなど活躍し結局PK戦4-2でクロアチアがランキング1位・ブラジルを下す大金星を挙げベスト4へ進出した。
試合後、ユニフォームで顔を覆うネイマール。この日ペレに並ぶ代表通算77ゴール目を挙げたが、78ゴール目を決めることなく大会を後にすることとなった。
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