【塩原恒夫】1週遅れの欧州ラウンド開幕〜F1モナコGP・スペインGP連戦を振り返って

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第6戦の中止と第5期の発表

これまでの4月から5月に開催時期を移したエミリア・ロマーニャGPは、サーキットを含む周辺地域の豪雨・洪水による中止となりましたが、実質6戦目となるモナコの”第7戦”表記はそのままに、2023年のヨーロッパ・ラウンド開幕となりました。

とその前に、5月24日(水)にホンダ会見。2026年から、”アストンマーティン・アラコム・ホンダ”として新しく第5期挑戦が始まるとのこと〜期待と想像は膨らむばかりです!

モンテカルロ・心奪われる土曜日

グレース・ケリーを妃に迎えたレーニエ3世生誕100年、第69回モナコ・グランプリ。とにかく予選からの盛り上がりが半端なかったー路面状態の劇的改善から後のアタックが有利な展開は、最後の最後までPPが誰になるのか、手に汗握るものとなりました。スタグリは〜

去年のウイナー、Q1.ターン1クラッシュ ペレス、ジョウ・グアンユーと絶望的最後列スタート。ヒュルケンベルグとマグヌッセン、ハース・ペアはしぶとく行こうぜ。アメリカ人サージェントのヨーロッパ留学、ベテラン・ボッタスのガイド付き。モナコで迷子のストロール、大先輩ははるか先〜アルボンとの7列目。デ・フリース、ピアストリ、新人Q2ハナマル大健闘です。TOP10ノリスに、23歳並んだぞ角田頼んだぞ!ラッセル、ガスリーここまでやっても、チームメイトはまだ前方。予選3位もトンネル続くルクレール、ハミルトンはゼロポッド諦めても決勝は諦めない!赤と青のセカンドロウ=サインツとオコン、俺たちがやらなきゃ誰がやる。伝統の舞台に王者の証、アロンソ VS フェルスタッペン ガチです!!以上20台による78周ルーレット・ゲームです。

モンテカルロ・雨緊迫の日曜日

“ガチです”を楽しみにした決勝のスタートは、フェルスタッペンMタイヤに対し、アロンソH選択に…レースは、雨がいつ降ってくるかの耐久戦の様相になりました。さすがのフェルスタッペンも、30周あたりからタイヤが厳しい状況をラジオで訴えます。ハミルトン、オコンの上位ミディアム勢がハードに交換も、直後のアロンソに対して動くに動けないフェルスタッペン。そして50周過ぎに、ついに雨〜オコンがどんぴしゃタイミング54周目でインターなのに、アロンソはミディアム!?(GPニュース解説・川井さんは、ここでインターだったらアロンソは優勝していたと分析)チームは、雨はすぐにあがるとの判断だったようです。55周目フェルスタッペンがインターに履き替え、アロンソのモナコ・ギャンブル失敗に終わりました。最後は、9位で頑張っていた角田のブレーキ・トラブル…67周目から堪えきれず、フィニッシュは15位。本人の悔しさがわかります。あとは、フェラーリ。予選、ルクレールへの情報遅滞でノリス走路妨害ペナルティでグリッド降格。決勝、ペレスとの意思疎通に欠ける戦略ーペレスは前を追いかけたいのに、チームはポジションを守りたい消極姿勢では残念です。

モナコ2度目の優勝フェルスタッペン、アロンソは今季ベストの2位、オコンは2021年初優勝飾ったハンガリー以来3度目のポディウムとなりました。

カタロニア・シケインフリーのグランドスラム

モナコからのダブル・ヘッダー、舞台はテストなどで経験データ豊富なカタロニア・サーキットです。今年は最終区間のシケインが撤去され、2006年の状態にコースが戻りました。久しぶりのパーマネント・サーキットで、マシンの実力をチェックする週末でもあります。

フリー走行3回ともフェルスタッペンがTOPという中、予選は、赤旗中断&濡れた路面がわかりにくい状況で思わぬ結末…ルクレール83戦ぶりのQ1敗退、ペレスとラッセルがQ3進出を逃しました。角田は、Q2で11番手マークもトラックリミット・タイム抹消で15位。フェルスタッペンは、今季4度目・通算24回目のPPを余裕で獲得。サインツが、母国で最前列スタート。3位にノリス!予選4番手ガスリーは、2度の妨害で6グリッド降格。ハミルトン5位。ホームの期待かかったアロンソは、Q1最終コーナーのコースオフでフロアにダメージにダメージを負い、応急処置でのぞむも9位どまりでした。

日曜日は、雨の心配をしつつの決勝66周レース。F1同期によるフロントロウ対決は、ミディアム・タイヤ選択のフェルスタッペンとソフトを履いたサインツの1コーナー〜ここをフェルスタッペンが守り切ったことで勝負あった。3位スタートのノリスは、ハミルトンとの直後の接触でフロント・ウイング損傷で痛恨のピットイン…15位からのぞんだ角田は序盤で順位をあげて、7周目に入賞圏内に!その後、各車タイヤ交換を終えた40周台半ばには、8位を走行します!!アロンソは、6位ストロールを目標に角田をパス、遺恨のオコンをオーバーテイクで7位。サインツは5位。11番グリッドからのペレスは4位まで。12番グリッドからのラッセルが3位で、2位ハミルトンとメルセデスW表彰台です。モナコから連勝のフェルスタッペンは、トラックリミットあとがない中、ファステストもマークし、自身3度目グランドスラム達成の通算40勝目を飾りました。

9位チェッカーの角田は、終盤ジョウ・グアンユーとの攻防で、5秒ペナルティをうけ結果12位…モナコ・スペインと2週連続で悔しすぎる結末でした。

次戦は、北米モントリオールからカナダGP。個人的には、選手権を面白くするためにも、得意な走行にもう一度自信を持って!ストリート・キング=ペレスの迷走からの脱出を期待します〜中継は、アイキャッチ画像の4人と片山右京さんです。

フジテレビNEXT・2023F1

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この記事を書いた人

塩原 恒夫のアバター 塩原 恒夫 フリーアナウンサー

1987年フジテレビ入社、アナウンス室勤務〜2017年7月BSフジに出向し、広報担当局長としてアナウンス業務も兼ねる。2022年3月フジテレビを退社、同年4月よりフリーアナウンサー。フジテレビNEXT/F1中継や、福島テレビ・エキサイティング競馬のMCを担当する。

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