今シーズンのF1で、「安定感のあるドライバー」といえば誰を思い浮かべるでしょうか。
実は今シーズン、9戦を終えて毎戦トップ5でフィニッシュし続けているドライバーが一人います。
それは現在チャンピオン争いを繰り広げているフェルスタッペンでもルクレールでもありません。
今シーズンからメルセデスに移籍したジョージ・ラッセルです。
今回は、将来のF1チャンピオン候補とも目されているジョージ・ラッセルについて少し紹介していこうと思います。
F1デビュー前から非凡な才能を見せていたラッセル
現在メルセデスのレギュラードライバーを務めるジョージ・ラッセルはF1デビュー前から非凡な才能を発揮して来ました。
2017年からメルセデスのジュニア・ドライバー・プログラムに加わったラッセルは、現在F1でもともに戦っている、ランド・ノリス、アレクサンダー・アルボン、ニコラス・ラティフィらも走っていた2018年のFIA F2でシリーズチャンピオンを獲得。
2019年からはメルセデスPUを搭載するウイリアムズからF1にデビューしました。
当時戦闘力の低かったウイリアムズのマシンでは上位に進出することはできませんでしたが、F1で優勝経験もあるチームメイト、ロバート・クビサに対して予選で全勝。
F1でもその才能を見せつけると、引き続きウイリアムズからの参戦となった2020年には、新型コロナウイルスにかかり欠場したルイス・ハミルトンの代役として、第16戦のサヒールGPにチャンピオンチームであるメルセデスから出走。
同メーカーのPUを使用しているとはいえ、現役で別チームのレギュラーを務めているドライバーを代役として起用することは非常に稀で、それだけラッセルの将来が期待されていることが伺えました。
そして2021年は戦闘力の低いウイリアムズで予選Q3に何度も進出。
第12戦ベルギーGPでは、ドライバーの技量が問われるウェットコンディションの中予選2位を獲得(レースは悪天候のため予選順位のまま終了)する奇跡的な活躍を見せた結果、2022年からはついに本家メルセデスのマシンをドライブすることになりました。
失敗作と言われているマシンで安定感を見せるラッセル
そしてメルセデスに移籍した今シーズン、チームメイトは歴代最多の7回のタイトルを獲得しているルイス・ハミルトン。
これまで才能を見せていたとはいえあくまで下位チームでの走り。
メルセデスへ移籍してどのような走りを見せてくれるのか、注目していました。
今年のメルセデスのマシン「W13」は新規則への対応に失敗したことでレッドブルやフェラーリにパフォーマンスで劣ってしまっていましたが、ラッセルはこれまで9戦を終えて、全ドライバーの中で唯一トップ5フィニッシュを続ける活躍を見せています。
チームメイト対決であのハミルトンをリード!
ラッセルのメルセデス入りで注目されたのが、元王者ハミルトンとのチームメイト対決。
対ハミルトンの結果を見ればラッセルに本当にチャンピオンの素質があるのかどうか確かめることができるだろうと見られていましたが、9戦を終えた結果は
- ラッセル:111pt(対ハミルトン 予選5勝、決勝7勝)
- ハミルトン:77pt(対ラッセル 予選4勝、決勝2勝)
ということで、ハミルトンが今年のマシンW13に苦しむ中素晴らしい適応をみせてリードしているのです。
私は、ずっとラッセルに注目していましたが、ハミルトンとのチームメイト対決では流石に最初からハミルトンを上回ることはないかなと思っていました。
もちろん、ハミルトンが今年のマシンに苦しんでいるということもあると思いますが、ラッセルの能力は十分証明されたでしょう。
今シーズンのメルセデスはマシンのパフォーマンス的に難しいかもしれませんが、ラッセルの初勝利が待たれます。
皆さんも将来的には確実にフェルスタッペンやルクレールとチャンピオン争いを繰り広げるであろうラッセルの走りにも注目してみてください!
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