今年のプロ野球は阪神タイガースの38年ぶりの日本一で幕を閉じ、各球団各選手とも翌2024年の準備を始めている。
新人選手の獲得手段であるドラフト会議は10月26日に行われた。
リーグを制した阪神とオリックスには高評価が付き、逆に2年連続セ・リーグ最下位の中日のドラフト指名には酷評が目立った。
阪神やオリックスと言った強い球団は補強ポイントが絞りやすく、戦力が充実しているゆえに中長期的獲得を行える状態にある。
逆に中日は補強ポイントが多く、成績が低迷しているゆえに目先の改善を目指さないといけない状態なのかも知れない。
もっとも阪神やオリックスも中日と背中合わせのように暗黒期があり、その時のドラフトも中日と似たり寄ったりな感じだったような気がする。
中日がドラフトの評価を覆すには、指名された選手が活躍して勝ち進むしかないようだ。
ところで数的には必ずしもイコールとならないが、ドラフトで指名された選手の分だけ去らなければいけない選手が出て来る。
故障や伸び悩みなど理由は様々あるが、球団が来季を戦う上で不要と判断した選手には戦力外通告が下される。
TV番組でも取り上げられるけど、身につまされるものがある。
まぁ、これも競争が付き物なので仕方ないと言えば仕方ないのだが、今年のドラフトを見て「今まではこれで良いだろうが、少子化の今後は今のやり方で良いのか?」と言うのが浮かんだ。
少子化が加速する今後、今までのように不要だから切り捨てるだけだったら、確実に成り手は枯渇する。これは野球に限らず、他のスポーツや部活や職業も同様。
だから近い将来、(他のスポーツもなるのだろうが)野球は入団してから数年で首を切るのではなく様々な可能性を模索しながら指導して何年かかけて育成していく形に移行して行くのではないかと想像する。
選手からすれば長所を伸ばしたり短所を矯正したり様々な可能性にかけた末で結果が残せないならば、悔いなく引退が出来るメリットがあると思う。
そして、もしこの形に移行すると仮定するならば、指導者の存在も今以上に重要になって来ると思う。
ある意味、選手を育てられなかったら、指導者の方が首をすげ替えられる確率が高くなるのではないか。