まず最初、マニー・マチャドが立ち上がり語った。パドレスのスターであり今大会ドミニカ共和国でも中心を担うマチャドは、自身がキャリアの中で最もインパクトがあったと述べる2017年のWBCに出場した経験をチームの選手たちへ共有した。
マチャドに続いて、ドミニカのGMを務めるネルソン・クルーズが、そしてロビンソン・カノーが2013年大会で自身を大会MVPへと押し上げた知恵を連れてその話に割って入った。
そしてベテランにつられるように、若手も加わりマリナーズのフリオ・ロドリゲスが2020年に東京オリンピックを含め国を背負って戦った自らの経験を同じように伝え、ブリュワーズのウィリー・アダメス、今期からマリナーズに所属するテオスカー・ヘルナンデスも口を開けた。
「みんなと一緒になって会う事、お互いと過ごすこと、話を共有することは自分のキャリアにおいてベストな経験の一つだった。みんなは前の大会から多くの事を学んでいるし、マニー・マチャドやロビンソン・カノー、ジーン・セグーラといった人がどれだけ謙虚な人物かを皆知っているから、動機づけするものとなるだろう。そのような人たちはドミニカ共和国のレガシーを続けたい自分たちの意欲を駆り立ててくれる」ウィリー・アダメスはMLBドットコムのフアン・トリビオの取材に対しそう語っている。
ドミニカ共和国が調整を行っている地であるフロリダ州のフォートマイヤーズで開かれていた現地火曜日の夕食会は、異常なものとは思われておらず特別ゲストが出席していたことはおろか、カメラも回っていなかった。それゆえ、これは単なるスケジュール通りの夕食会であり、WBCが迫る中チームで食事を共にすることは珍しいものではない。
しかし、誰もが部屋にいる名前に注目するように今大会のWBCでドミニカがどれほど特別なタレント能力を持った選手が居るかは、素早く明確なものとなった。そしてアメリカ時間現地水曜日に行われた対ブレーブス戦のエキシビジョンゲームで9対0でドミニカが勝利を収めた試合、世界はスターで埋め尽くされたこのチームの実力をちらりと見た。
そして試合後、相手チームのブレーブス監督ブライアン・スニッカーはこんな話を挙げていた。「ベンチコーチのウォルト・ワイスが言ったんだ。”ラインアップカードは持っているか？”と。私はこう言ったんだ。”もちろん。そのものを取っている。”ってね。彼らが殿堂入りを果たした後、その中の複数人に、私はサインしてもらいたい」
また、火曜日の夕食会で話された多くの中の一つには2回目のWBC優勝を勝ち取る為には、それぞれの選手が”エゴを捨て去らなければいけない”という話があり、過去4大会でドミニカ代表で出場していたホセ・レイエスは2013年大会で、そのことが優勝に関してカギとなったと述べている。
「僕たちが作り上げているケミストリーは特別だ。多くの選手たちと以前から、たくさんの時間を共にしていないが、今はお互いを長い時から、顔なじみであるような感じとなっている。グループは本当にタレントがあるし、今我々は自分たちのベストの力を出すのみで、優勝することを望んでいる」とテオスカー・ヘルナンデスは口にした。
多くのMLBのスター選手がいる事で、出場機会を得る事、皆を嬉しい状態に保つことは行うより言う方が簡単だろう。だが、少なくとも最初の2日間ではドミニカは事を容易く取り組んでおり、水曜日には右ひざの怪我で辞退をしたブルージェイズ、ゲレーロJr.の一塁の代役としてMLBの多くの守備機会でセカンドを守るカノーがファーストミットをはめ、ブリュワーズではショートを務めるアダメスが二塁手を務め、昨年のワールドシリーズMVPジェレミー・ペーニャが9番打者を担った。
それに加え、ラファエル・デバースは同じサードのポジションにエリート級の守備を誇るマチャドがその守備位置を占めることからDHに回った。デバースはまた、ファーストに就くことを求められる可能性もあり、デバース自身は腕を広げて受け入れるだろう。
一方ベンチには、それぞれのチームで主力を担うダイアモンドバックスのケテル・マルテとレイズのワンダー・フランコがおり、ドミニカのチームで一番のベストプレイヤーであるフアン・ソトが左ふくらはぎでチーム本体の合流が遅れているが金曜日に合流した際には、ラインアップからもう一人のスター選手が外されることとなるだろう。
この試合先発したブレーブスのトッププロスペクトで左腕のディラン・ドッドは最初の2回を無失点に抑えていたが、3回カノーの3ランホーマーが締めくくり5失点とドミニカの怖さを思い知った。「2イニングのあと、僕は状態が良かった。だけどすぐにぶち当たった」ドッドはそう語った。
ドミニカほどのタレント力を保有していれば、かなり高い期待が付いて回る事であり、今大会ドミニカは優勝最有力の一つだ。そしてまた、ドミニカの人々が住む島は一球、一球に目を向ける事だろう。
今後2週間でのドミニカ代表がどのようなパフォーマンスをするかで、その人々の記憶にどう残っているのか決定づけるものとなるだろう。そして彼らは、それを証明することを楽しみにしている。
監督のロドニー・リナレスは、記者陣にドミニカがWBCで優勝できなかった場合どのような事が起こるか尋ねられた際こうコメントしている。「失敗だ。我々には戦う事と勝つためにチームとして必要なものがすべてあると私は思っている」
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