現地日曜日の敵地クリーブランドでのガーディアンズ戦、外角ストライクゾーンに入ったボールを見送ったシアトル・マリナーズのジャレッド・ケルニックは0ボール2ストライクと追い込まれた。そのあとケルニックはバッターボックスから2歩下がり、打席にもう一度向かう前にバットの芯をじっと見つめ息を吐いた。
とりわけ2ストライクのカウント時に、これらの出来事が、2年前までトッププロスペクトとして期待されその期待に応える事が出来ていなかったケルニックのメジャー最初の2シーズンを苦しめてきた。しかし先週の週末に行われたガーディアンズとの試合で示されるものがあったとすれば、ケルニックは苦しんできたその峠を越えられたのかもしれない。
2ストライクに追い込まれたその打席で、ケルニックは、ゾーンギリギリのボールを数球見送りフルカウントとした後、真ん中に入ってきたボールを打球初速107.8マイルで叩いた。そしてその打球は右中間のフェンスへと飛んでいき勝ち越し点をホームへ帰す二塁打となった。ただ最終的に、その試合は1イニング後にガーディアンズにサヨナラ負けを喫するといった結果に終わった。とはいえ、ケルニックがマリナーズの他の打者でもそうであるように、この試合の主役であった可能性は捨てきれなかっただろう。
開幕前のスプリングトレーニングを通してケルニックのスローガンは、「自分の投球を得る事」であり、前述に記した試合の場面は、全面的に改修した自身のアプローチを要約したものだった。
メジャーデビューからの2シーズン全体で、ケルニックの三振率は29.9%(メジャー平均は22.9%)と平均以上の三振をマークし、通算558打席の中で2ストライクのカウントになった打席は305打席あり、その半数以上でも三振という結果だった。またその状況では276打数でわずか27安打のみ、打率にすると.098、OPS.387で、ヒット数27本はその期間で最低250打席たったバッターでは296人中、最も少ない数でもあった。
「僕は今、本当に心地が良い。自分の球を得られることにフォーカスし、2ストライクでもそのことが運べるように努力している」ケルニックはMLB公式のダニエル・クレマーにそう口にしている。
結果としてその週末、ケルニックは13打数5安打、2打点、三振僅か2で終えた。ただ、ケルニックが放った二塁打が107.8マイルとハードヒットと見なせる打球であり、さらにハードヒット率が現在メジャー9位の61.6%を保持している事を考えると、シーズン1号目のホームランに近いものだっただろう。だが次の日にシカゴ、リグレーフィールドに舞台移してからは火に油が注がれていくものだった。推定飛距離411フィートのホームランをライト方向にあるビジョンに突き刺すと、その後その試合を含め、現地10日~14日の間で4試合連続でホームラン。シカゴでのカブスとのカード最終戦では、ニューヨーク・ヤンキース、ジャンカルロ・スタントンの485フィートに次ぐ今シーズン2番目に最長飛距離がある482フィートの超特大弾をセンターへと運んだ。その試合後、マリナーズのスコット・サーバイス監督は、MLB公式のティム・ステビンを含めた記者陣に「センターへ行く限り飛んで行った。明らかに風は吹いていた。だがボールは吹っ飛んで行った。数年間、私はサミー・ソーサとプレーしていたこと(1995年から98年の間)があるが、センターのあの域まで飛んでいくのは見たことがない」とのコメントを残した。
また一方で現地日曜の9回2アウト、マリナーズのライトを守るテオスカー・ヘルナンデスが肩越しからボールをキャッチしようと取り損ね同点となるまで、そして次の日のシカゴで9回に同点ホームランを叩き込んで試合を同点に運ぶなど、チームは負けこそしていてさえもケルニックの貢献が試合を救ってきた。そしてそれらの試合のヘッドライナーになる可能性は十分にあった。だが今のパフォーマンスを発揮すれば、もっとそうなる場面がシーズン通してある事だろう。
また開幕前、ケルニックは、シアトル・タイムズ紙のライアン・ディビッシュにバッティングフォームの変更について顕著なものとなるのだろうか尋ねられた際、今に通じるこんな冗談をも言っていた。「願わくば、より生産性のあるものだと気づくことを願う。それは、僕がみんなに伝えるより、みんなが目にする方が簡単だろう」それは、2ストライク後のアプローチ、ハードヒット率、4試合連続での本塁打、自信があらわになっている事を意味するものだったのかもしれない。
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