ニコ・ホーナーは一塁ベースに再び戻る前、体を動かし、二塁へ進むようなそぶりを見せた。そのような塁上での行動は、相手投手のドジャース、マイケル・グローブがピッチャーズプレートから足を外し、一塁へけん制することを誘導した。そしてそのプロセスで、二回グローブはプレートを外したこととなり、結果としてMLBから今シーズン導入された新ルールの観点からでは大きなものであった。そしてホーナーは最終的に、数球後に二塁へ進んだ。
このプレーはその後、そのイニングでの得点に結びつかなかったが、2023年シーズンでシカゴ・カブスがどれだけ走塁に重点を置いているかを要約する出来事であった。またこの盗塁により、ホーナーはカブスの選手では1906年にジミー・スラグルが達成して以来成し遂げられていなかった、開幕13試合で8盗塁をマークしたこととなった。ホーナーはその後現地日曜日の試合で、一塁牽制死に合い今年初めて盗塁が失敗に終わったものの、一シーズンのペースにしては92盗塁と眉を吊り上がらせる数字だった。(ホーナーの大学、マイナー、メジャーを合わせてでは昨年の20盗塁がキャリアハイ)
この数字は要するにホーナーが今シーズン、90もしくは70盗塁走る事となるだろうと言っているのではないが、ホーナーそしてカブスが、ベース上でアグレッシブ且つ新たに導入されたルールを有効に活用している事を示すものとなるだろう。
さらに小さなプレーを重視する必要があるカブスにとっては、シーズンのサクセスの為に重要な事となるかもしれない。
「いくつかの話し合いと詳細に目を配る事を続ける事だ。私は、我々が何かが変わったとは思っていない。積極的になる時はあるだろう。私は、そのような小さいことが、試合で勝つことを助けるかもしれないという確信からハードな走塁と時折大きなリードがあるのは好きだ」カブスの監督デイビッド・ロスはそうマルキー・スポーツ・ネットワークの記事内でそう述べるように、フィールド内で結果で実を結んでいる事が見て取れる面がある。
現地日曜の試合前では、ファングラフスの走塁指標によればカブスはリーグ全体で5位に位置し、現地金曜の試合ではチームの盗塁数が12シーズンでわずか8盗塁だった捕手のヤン・ゴームズの盗塁を含め17個でこれも5位に当たる。また昨年と比較すれば盗塁数はリーグ4位の111だったのにもかかわらず、同走塁指標では17位という結果に終わっていた。
そう数字が示すように、昨年のシーズンが終わりに進む中でカブスのフロント陣はチームの状況を評価。ジェド・ホイヤーを筆頭とするフロントオフィスとコーチ陣は、ロス監督が「我々はうまく走塁が出来ていない」という同じ結論に達した。彼らはチームが限界に挑みそして慎重に攻撃を作り上げようという試みは両方理解はしていたが、それと同時にホイヤーとロスはベース上で多くのアウトを生み出しおり、そのエリアをクリーンにする必要があると感じていた。
そうするために、ブレーブスからFAとなり今オフのショートストップビッグ4の一人だったダンスビー・スワンソンをドジャースからノンテンダーFAとなったコディ・ベリンジャーの走塁に優れた選手を加えた。ホイヤーは先週チームのベースランニングについてこう語っている。「優れたものだ。我々が様々なシリーズの中でルールを追求し限界に挑み続けるだろうと私は思っている。我々がたくさん点を取るようなシリーズがあるだろうし、彼らにスローイングが良いキャッチャーやそのようなものがいるようにチームが、走塁に気を配っている試合もあるだろう。我々には、個々の観点からでもコーチや詳細を目に入れる観点からでもそうするための能力があるし、そのことを活用して良い仕事をすると期待している」
このカブスの戦術には、先ほど登場したホーナーが最も大きな戦力となっており、ホーナーにとっては本領を発揮する若手選手としての自信の進展と成長の一部となっている。
また一方でホーナーは、チームの昨年からの限界に挑み続ける姿勢とどれほどコーチ陣が助けになっているかに称賛を送っているコメントを出しており、続けてこう言葉を発した。「昨年からのグループとして、僕たちは本当にアグレッシブでこれまで間違いも犯してきた。だけどそこから学ぶものがあった。僕が考えるに今年起こっているいくつかの事に、好発進を僕たちに与えてくれるものだった」
また今から最後に当たるホームの連戦では、そのシリーズの2試合目の中でレンジャーズ相手に大きなリードをカブスはすでに作っていた。だがイアン・ハップが満塁の状況でセンターにはじき返すシングルヒットを放って2得点を返した際、二塁で中継スローのボールを受けたレンジャーズのコリー・シーガーがボールを取り損ねるのを見るやいなや、スワンソンがサードから突進しスライディング。10対2と得点を重ねた。10対2と8点差が離れていた事や8回裏だった事を考えるとスワンソンのスラディングによって追加点を得たことは、取り分け大きなプレーではなかったが、どんな時であれ可能な限りどうやって走塁面でカブスが決定を強いるのかの良い例だった。
それに加え、カブスのランナーたちがそのような決定を下すのを助けているのは、一塁コーチのマイク・ナポリが大きく関係している。現役時代、ナポリは足の速い選手ではなかったがワールドシリーズを3度制覇した12年のMLBのキャリアでとてもスマートな選手であり、元キャッチャーに加え一塁手、指名打者としてユニークな観点を運んでいる。
「ナップは素晴らしい。彼を一塁に置くことはどう選手に伝えるか、捕手の観点から分かりえること、ビデオを観て情報を集める事の見方によれば、ゲーム・チェンジャーだ。我々は昨年、優位に立てるあるエリアをつかむことに素晴らしい仕事をしていた。そしてナプは学び続けていたし、彼に関しては良い面があるのだと私は思っている」ロスはナポリにそう賛辞を送っている。
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