53264人!国立開催となったオリジナル10同士の対決〜J1昇格プレーオフ 東京V – 清水
徹夜組も出た国立で行われるオリジナル10同士の対決〜J1昇格プレーオフ 東京ヴェルディ – 清水エスパルス。会場を見渡すと立錐の余地もない。それもそのはずこの日の入場者数はJ2史上最多53264人。会場の熱気をひしひしと感じる。
色々なOB達が立ち向かったが阻まれ続けたヴェルディのJ1昇格。それを達成したのは城福監督であった。元々ヴェルディはJ2時代も足元が上手い選手は多くポゼッションはできていた。だが今季はそこにハイライン&ハイプレスを軸に、できるだけ相手陣内でボールを動かし続けるスタイルを標榜する城福監督の戦術が融合され、明らかにプレスの激しさや切り替えの速さと即時奪回でチームに変革をもたらした。だが、この日の相手は乾などタレント軍団の清水エスパルス。相手は勝たなければいけない状況ということもあり簡単にはいかない。
先制したのは清水であった。
63分、バイタルエリア右でボールを受けた乾がループパスを裏のスペースへ出す。このボールに対応したのは東京V・森田。その際に森田の腕にボールが当たりハンドを取られる。PKを得た清水は、これをチアゴ・サンタナが冷静に決め先制する。1点を先制した清水は、メンバー交代を行いフォーメーションを変更する。
その後、清水が1点リードしたまま試合は進みアディショナルタイムを迎える。
残り時間はアディショナルの8分のみ。迎えた51分、染野が右サイドから仕掛ける。清水・高橋祐治は懸命のスライディングを見せるが一歩及ばず左足に当たり染野はエリア内で倒される。結果はPK。これを染野自らが決め土壇場でヴェルディが実に16年ぶりJ1昇格を決めた。
試合後、インタビューで感極まった森田主将。それもそのはず。もちろん16年ぶりという長い道のりのこともあるが、この日先制PKのきっかけとなるハンドを犯したからだ。
「いや…」と続けた後思わず号泣し言葉を紡げなくなった森田。
「本当に嬉しいです。もうやっとだなあという気持ちです。本当に(アカデミーの子供達に昇格を見せられて)よかったです。本当に長く待たせたと思います。来年ようやくJ1という舞台でできるので一緒にJ1で戦ってください」(森田主将)
引用元:football channelより
「何かもう自然と泣いてしまいました。いまのチームにはアカデミー上がりの選手もいますし、梶川(諒太)選手や小池(純輝)選手をはじめとする、チームを長く支えてきた選手もいる。そういった選手たちの嬉しそうな顔や泣いている顔を見ていたら、僕もすごく泣いちゃいました」(森田主将)
と試合後を振り返ったが、試合中特に先制を許した直後は、この記事によると、当日森田と染野の間に大事なやり取りがあったようだ。
「いやぁ、もうブレブレだったと思います」(森田)
と明らかに引き摺っていた。それを救ったのが後輩の染野だ。
「晃樹、お前、負けんなよ! ちゃんとしろよ!」(染野)
後輩の染野が森田を呼び捨てにしたのはこれが初めてだったそうだ。その染野が最後に大仕事をやってのけるからサッカーは面白い。
「決してエスカレータークラブになってはいけない。優勝を目指す」(城福監督)
と、来季高い意識でJ1に臨む東京ヴェルディ。来季どんな戦い方を見せるのか期待したい。
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