【フットゴルフ】「香り」がパフォーマンスを左右する時代がやってくるかも!?

皆さんには好きな匂いってありますか?

好きな食べ物と同じ匂いを嗅いだら食欲が湧いてきたり、植物の匂いを嗅いだらリラックスできたり…。匂いと人のメンタルには深い結びつきがありそうですよね。

ではスポーツパフォーマンスにおける匂いはどうでしょうか? 特定の香りがするとパフォーマンスが向上する、なんてものがあったらアスリートの誰もが気になるはずです。

この度、一般社団法人日本フットゴルフ協会では、東京大学の竹内春樹教授と「嗅覚とフットゴルフの融合」をテーマとした共同研究を実施することになりました。

「協会とあの東大がなんで?」と不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。

協会では、フットゴルフの認知拡大と普及に力を入れていますが、同時に競技力向上についても取り組んでいます。毎月開催しているジャパンツアーはもちろん、ワールドカップなどの国際大会に日本代表を派遣したり、代表候補たちに合宿に参加いただくことも取り組みの一つ。そして今回、新たにチャレンジしようとしているのがメンタルからのパフォーマンス向上というわけです。

というのも、ゴルフやアーチェリーなどと同様どちらかと言えば“静”のスポーツであるフットゴルフは、メンタル面の強化が大きく競技の結果を左右するから。「このパットを決めれば優勝」というようなプレッシャーがかかる場面でも過度に緊張せずに平常心でいることができれば、自ずとそのアウトプットは期待したものとなるはずです。

もちろん、匂いとメンタルの関係性は単純なものではないでしょう。例えばアロマにはリラックス効果があるとされていますが、万人がそれに当てはまるというわけではないはずです。中にはアロマを嗅いでも何も変化がなかったり、逆にアロマの匂いが嫌いという人もいるかも知れません。

今回、当協会が東京大学の竹内教授と実施していくのは、香りとパフォーマンスの関係性を研究し競技力の向上を実現すること。それはパッティングの前にはアロマを嗅ごう、というものではなく「香りとパフォーマンスの関係性に科学的な裏付け」を取ろうという試みです。

  • この匂いを嗅いだら飛距離が伸びる
  • この匂いを嗅げばイマジネーションが膨らむ
  • この香りがするとパットが入るようになる。

共同研究では、それぞれのパフォーマンスがアップするこうした「香り」を科学的に見つけ出したいと思っています。そしてそれは、一定のものではなく個々にあった「香り」であることがミソ。A選手は「タイプ1」の匂いを嗅ぐとパワーが出るけど、B選手は「タイプ2」を嗅いだ方がパワーが出るということがあるでしょうし、そのB選手は「タイプ1」の匂いがするとパターの精度がアップするなんてことがあるかも知れないからです。

緊張するティーキックのプレッシャーを和らげる「香り」はあるのか?

香りがアスリートのパフォーマンス向上に繋がるかを解明する研究はこれが初めてではありませんが、「科学的に実証されていない(同教授)」とのこと。同協会では「フットゴルフを通じて、新しい価値を創り続け、幸せな世界にする。」をミッションとして掲げていますが、この研究により香りによるパフォーマンス最大化が認められれば、あらゆるスポーツにも転用でき、どんなアスリートでも状況ごとの「香り」を見つけ出すことも可能です。

そして、いずれ我々の共同研究がスポーツ界における「新たな価値」となることでしょう。

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この記事を書いた人

田村 一人のアバター 田村 一人 一般社団法人日本フットゴルフ協会理事

フットゴルフは、サッカー(フットボール)とゴルフが融合したスポーツで、2009年にオランダでルール化。サッカーボールの5号球を使い、ゴルフコースで9ホール、または18ホールをラウンドしてスコアを競います。国際フットゴルフ連盟(FIFG)が設立されて以降、欧米を中心に40カ国以上で楽しまれており、2012年が第1回大会となったW杯は、これまで3回開催されており2023年5月には米国での第4回大会開催が決定しています(第4回大会は当初、日本で2020年に開催予定でしたが新型コロナウイルス感染拡大の影響で2021年に延期となり、その後もコロナ禍となっていたため中止)。フットゴルフ先進国のアメリカでは、既に600コース以上でフットゴルフがプレーでき、イギリスでもその数は200を越えるなど、その認知度は急速に高まっています。当協会は2014年2月に創設され、国内唯一のFIFG加盟団体として、同連盟とともに世界的なフットゴルフの普及に取り組み、2028年ロス五輪での正式種目化に向け活動しています。

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