【B3リーグ】新生・横浜エクセレンス 主将・俊野選手21得点の活躍でホーム開幕戦勝利!

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ウルスポナビゲーター・こにわ氏と、いざ横浜武道館へ

この日はウルスポナビゲーターこにわ氏と一緒に横浜エクセレンスvs湘南ユナイテッドBCを取材するため横浜武道館へ。こにわ氏に写真撮影や取材もご協力いただいた。横浜武道館は横浜総合高校旧校舎跡地に新設され2020年4月にOPENした武道館で収容人数は3000人。関内駅から徒歩6分と近く立地も良い。2024年4月にOPENする横浜BUNTAI(旧横浜文化体育館)のサブアリーナに相当するのだが、これがまた公共施設とは思えないクオリティーでその話は後で話すとして、チームや試合の話に移ろう。

HCも含め大幅に代わった新生・横浜エクセレンス!
注目のホーム開幕戦

昨シーズンあと一歩でB2昇格を逃したことをを踏まえ、GM業と兼任していた石田HCが今季からGMに専念。HCにはライジングゼファーフクオカや秋田ノーザンハピネッツなどで采配経験のあるスペイン人つい最近までFIBAバスケットボールワールドカップ2023でアンゴラ代表監督を務めていたジョゼップ・クラロス・カナルス氏が(愛称ペップ)加入。またメンバーも大幅に代わった。W杯今大会で5位、フランスやスペインを破るなど今大会旋風を巻き起こしたラトビア代表のクラヴス・チャバルス選手が加入、さらにソウ シェリフ、グラント・シットン、ババトゥンデ・オルムイワ、平良彰吾、谷口淳、今川友哲、菅俊男、小澤智将選手などロースター14名中9名が新加入選手。その経緯や課題等については以下の石田GMの詳細コメントをご覧ください。

横浜エクセレンス
2023-24シーズン始動から1ヶ月を終えて いつも横浜エクセレンスを応援いただき、ありがとうございます。先日開催された、B.LEAGUEによる「将来構想に関する発表会見」(※外部リンクとなります)を受けて、横浜エク...

ペップHCとなったことでチームの方針が大幅に代わった。まずディフェンスの意識が上がり、前からの激しいプレッシング、切り替えも速くなり、スティールやリバウンドの部分も強化している。何より練習が激しくなったそうだ。

2088名(公式で最終的に2096名)が入場。

試合序盤は湘南ペースで試合を運び湘南がリードする。しかも西山達哉が負傷により途中退場するなど嫌な流れ。だが、この嫌な流れを変えたのが
「ボールプッシュの部分がうまくいって、自分達の流れを掴めたかなと思っている。自分の持ち味を出しながら、チームのやりたいことにアジャストできた」
と語る主将・俊野達彦であった。俊野が落ち着いてチャンスを作り、自らもゴールを奪う。結局出場時間19:24で21点を奪う活躍。MVPに選ばれた。

また、チャバルスも9アシスト、ターンオーバー12と効いていた。また、増子匠も6スティールと早くもペップ効果は出ている。

まずは、試合後コンセプトやチーム現状などについてペップHCに話を伺った。

ーコンセプトは?
「まずはディフェンスで、常にプレスを強く強く行くことですが、ここで言ってしまうと他に漏れるかもしれないので詳細は言えないです(笑)。オフェンスでもディフェンスでも共通して言えることは全員はプレーに関与させることを今季意識してやっている。ディフェンスでリーグNo.1のチームになれば自ずとB2昇格は見えてくる。現時点ではそのレベルには程遠いので、リーグでベストのディフェンシブなチームになれるように。今日GAME1勝って普通のチームだとどうしても気が抜けてしまうので、明日どういう強いメンタリティーで戦っているか見ていただきたい」

ーチャバラスが入りチームに一本の筋が通った気がするが、チャバラスの評価について
「まだ3試合しかしておらず、評価は難しい。皆を評価しなければいけないというのは念頭にあるんですが、彼はゲームのコンセプトや状況把握する能力に長けている選手で、チームに良いインパクトを与えてくれている」

ーW杯はどんな経験だった?
「アンゴラは出場国の中で一番平均年齢の若いチームだったので、良い経験になった。19歳1人、23歳以下4人というラインナップでやっていた。8年後は彼らが30歳で脂の乗った時期で将来が楽しみ。エクセレンスも将来に向けて頑張っているがアンゴラもそうで似ているなと」

ーチームの合流が遅れたが完成度は?
「私もインポートの選手も合流が遅れ、他のチームと比べると一ヶ月くらいチーム作りが遅れたかなって。現時点で何%とは言えないが、100%には程遠い。クリスマスくらいにはチームが100%に近くなるかなと。今は色々な部分を積み上げていっている段階。全員がチームの大切なピースであると感じてもらえれば」

ー若い選手をもっと入れたい?
「チームのメンタリティーによるが、アンゴラもキャプテンは37歳で34歳の選手もいた。彼らはハードワーカーでチームの模範となる選手で若い選手に良い影響を与えていた。うちも同じでベテランがチームに良い影響を与えている。ベテランの存在も大事」

ソウ シェリフ選手も試合後、移籍理由や現状について流暢な日本語で語る。

ー横浜エクセレンスを選んだ理由、チームの現状、今日の試合について
「ペップが来ることは知っていた。ペップとB2の時に何回か戦ったことがあって、ハードなバスケなのは知っている。エナジーや能力には自信があるので、プレースタイルが合うかなと思って行きました。実際に入ってみると思っている以上にハードで、最初特にシステムに慣れるまで大変だった。だが、システムに慣れてくるとやることが理解できるので楽になった。プレシーズンの時に比べたらだいぶ良くなっていて、システムもわかってきているが、満足はしていない。シーズンは長いのでもっともっと皆が相手のプレーも理解できるように頑張りたい。今日は個人的には相手のシューターが大きいので守る展開に立たされてファールトラブルなのでうまくいかなかった。後半はエナジーがあったので出し切れた。チームとしても序盤はイージーショットとかやられたが、後半は切り替えてチームのディフェンスを徹底できたかなと。明日もやることは変わらないのでホーム2連勝したい」

また、MVPを獲得しヒーローインタビューで
「みんなが良い雰囲気を作って日頃の練習からハードにやっている。『チーム力』をシーズン中に発揮し、一試合一試合成長して、今シーズンこそは『B2昇格』『B3優勝』を 達成したい」
と語った俊野選手にも昨季からの変貌やこの日の試合について聞いた。

「HCが変わって練習もディフェンスが中心で、ディフェンス面でチームのルールをフォローして、コンセプトを守ってやらないといけないので、そういう所も細かく取り組んでいる。チーム内のコミュニケーションを大事にしてますし、高い強度の中で自分達のスタイルをフォローしながらやっていくことが課題になっている。練習からガラッと変わっていますし、自分達が成長して良くなる途中というか、発展途上だなと自分でも思っている。プレースタイルや選手が大幅に代わったことに対する難しさも感じますし、しっかりプレッシャーをかけながら、自分達のディフェンスのローテーションであったり、ルールをフォローして守っていくので、強度の高い中で良い判断をしなければいけないですし、それをコンスタントに発揮するためにフィジカル面での強化も夏から取り組んで、求めている所はもっともっと高いレベルなので、しっかりついて行って、自分達の形を今季を通して作り上げていけるように思っている。課題としてはディフェンスで寄り過ぎたり、反応し過ぎたりしている部分があるので、そこはよりスマートに守っていきたいという所と、プレッシャーをかけても1対1で突破されてしまうと自分達のディフェンスを発揮する前に壊れてしまうので修正していきたい」

最後に昨季までHCをしていた石田GMには、こにわ氏が話を伺った。

「まずはホッとしました。開幕戦もアウェイで1勝1敗で、まだまだ天皇杯も含めて不安が残るシーズンのスタートとなっていますが、勝つことで自信もつくでしょうし、スタイルも確立されていくのかなと思っているのでホッとしてます。HCを変えたことでスタイルをガラッと変えていく。残ってくれた西山や増子のベテランに加え、ペップのスタイルをわかっている選手を連れてきたので、スタイルを追求していってチーム力で勝つことができればと思っている。B3のレベルも上がっているので、戦力を補強するだけでは難しいのはわかっているので、だからこそ全員の総力戦というか、ソウ選手を活かしつつ、色々な選手が活きてくるようなバスケットをHCが展開してくれると思うので期待したい。年明けまで理想は一番上の順位にいることですが、勝つことで自信になっていければ。もちろん負けることもあると思うんですが、その時に一歩一歩進んでいけたらと思っています。今日もそうですが、競った試合で40分間で勝つんだという所ができたらより良いのかなと思っています。福井も勝ち方を知っている選手を補強してますし、鹿児島も戦力が整ってきている。そういうチームに競って勝つということができたら」

大変革を行った今季のエクセレンス。確かに今季はライバルも多い。まだ、3試合目ということもあり、手探りな部分もあるであろう。だが、大化けの可能性を感じさせるこの日の1勝であった。

大満足の非日常空間

総評として、まずは、照明演出が素晴らしく単なる一つのゲームではなく非日常空間を演出している。とても公共施設とは思えない作りである横浜武道館のポテンシャルもあるが、横浜エクセレンスの企業努力が窺える。

VIPラウンジも公共施設とは思えない豪華な作りで横浜武道館のウリの一つになり得るであろう。チアリーダーズ「Elegance」や公式マスコット【Pick&Roll】は華麗なパフォーマンスでブースターを魅了していた。

また観戦したくなるアリーナであった。皆さんも一度フラッとBリーグ観戦へ足を運んでみては?

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この記事を書いた人

南 英博のアバター 南 英博 ULTRA SPORTS 編集長

世界初のクラウド型スポーツメディアである「ULTRA SPORTS 」WEB版の編集長に就任。当サイトはアスリートのセカンドキャリアを応援し、将来的に様々な競技の参加者同士が自由に交流できるプラットフォームとすべく日々奮闘中。ライターとしての顔も持つ。フットサル、高校野球の取材経験あり。高校野球は主に埼玉担当。

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