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【相原ユタカ】ボクの愛した裏サッカー⑥ ~アフリカ人のチームプレー~
突然ですがタイ料理を食べたことがありますか?
ボクは今でこそ多少の辛さには耐えれてタイ料理が好きになりましたが、タイでサッカー選手をやってる時はそうじゃなかったです。
辛くて辛くて、汗びっしょりで。
そんな汗びっしょりでタイ料理を食べるボクを見るのがチームメイトたちの大好物。毎度毎度よく飽きないもんだって思うくらい、奴らはその姿を堪能してました。
さて。
ようやくチームと契約出来て、やっとプロの舞台にデビューができるって胸が躍っていた2003年のボクのタイリーグ開幕戦のお話。
開幕戦の前にチームでお坊さんに祈ってもらって、お昼ご飯をみんなで食べるんですね。その食事がボクには試練。開幕戦の前にもう一試練ですよ。同じテーブルに座ってた選手が唐辛子をそのまま齧ってるんですよ。
・・・嫌な予感。
案の定、言われましたよ。「ユタカ、これ食え」って。そりゃ断りますよ。だってその先の未来は明らかに暗いですから。最初は断ってたんですよ。そしたらこんなこと言うんです。
「俺の友達はこれを1年間食ってたらタイ語を喋れるようになったぞ。ユタカもこれ食ったら喋れるようになるぞ。」
いや、1年たったら何食ったってそこそこ喋れるようになるって。でも、周りの期待の空気がボクを包むんです。世界共通ですよ、あの期待の空気感は。だからしょうがなく一口ガリッと。その瞬間ですよ。辛いっつーか、痛いですよ。みんながボクのリアクションに舌鼓をうってる中、ちょうどその前の日に覚えたスラング、“クソ野郎”って言ったんですよ。
大失敗。。。
「ほら、喋れるようになった!」って言ってもう1本食べさせられるハメに。痛くて痛くて、飲み物ばかりでお腹が膨れて。
結局、ボクの開幕戦はお腹が下ったコンディションでの当たり障りのないパフォーマンスのデビューとなりました。
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