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タイで経験した海外の洗礼。ボクの愛した裏サッカー~賭けサッカー編~
今日はバングラデシュのお話でも。
チームと契約して、試合にも出ていた頃のお話。
その日は休日でボクは家でゴロゴロゴロゴロしてました。すると1本の電話が。「ユタカ、今から試合だからすぐにチームの寮に来い!」って横暴な電話が来ましてね。Noと言えない日本人と言うけどここは違った。Yesと言わせるベンガル人って具合の強引な通達。
行くしかない・・・。
急かされ急かされて、急いでいくと1時間ぐらい出発が遅れるんですよ。まあ、海外なんてこんなもんですわ。
さて、この試合。地方に行って村のチームと試合するんですよ。地方のお偉いさんがどこからかチームを呼んで、自分の村のチームと試合をさせて、村の娯楽とするみたいです。
ただ、この村ってのがやたら遠い。野を超え山を越えではないですが、まずは川をボートで渡ります。そのボートも途中で後ろが沈みそうになったから、みんな前側に乗れなんて指示を船頭さんに受ける始末。
なんとか岸まで辿り着き、次に乗るのは人力車。キコキコシャカシャカ漕がれること20分。「スタジアムはあそこだ」って言われて見た先には田んぼが。英語が堪能ではないベンガル人のチームメイト。彼の中では“スタジアム=広い草の生えてる平地”らしいです。
実際に平地に木の棒で作られた、農地の中にあるグラウンド。それで驚いたボクはまだ海外裏サッカーを知らなかったんですね。
まず、審判。思いっきりサラリーマンが履く革靴なんですよね。しかも、靴下もそれとセットかのようなサラリーマンの履く脛くらいまでの黒いソックス。なのに一応審判ユニホーム。もう、何でもいいみたいです。
更には相手選手。半分以上が裸足でした・・・。
一応、伝えておきます。ボクらはプロチームです。なのに村でこんな試合をしてるんです。
帰りの人力車に乗る頃はすでに日が暮れて。
人力車から見える蛍の光が、ボクのやさぐれた心を癒してくれましたよ。
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