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【Bリーグ】ベルテックス静岡・個人的2021-22シーズン振り返り②
B3リーグ2021-22シーズン開幕節で2連勝スタートを飾ったベルテックス静岡。
リーグ戦上位2クラブに昇格のチャンスがある(1位は昇格確定、2位は2020-21シーズン2位クラブとの決定戦)レギュレーションと、巨大資本をバックに新規参入した2クラブ(長崎ヴェルカとアルティーリ千葉)の存在が、シーズン中常に私をソワソワさせました。
なぜこんなにもソワソワするのだろう?と考えてみたのですが、私がこれまで所属していたクラブで、「リーグ戦終了で昇格決定する」つまりポストシーズン(チャンピオンシップやプレーオフ)のないシーズンは一度もなかったから、というのが大きな要因だったと思います。「まずはポストシーズンに何としても進出する」というのがだいたいのシーズンのスタート地点でしたが、今シーズンは初めて「リーグ戦敗戦のひとつひとつにより、B2昇格が遠のいていく」シーズンでした。
Bリーグ界隈でまことしやかに噂されているチーム人件費の規模などから考えるに、先の2クラブに肉薄できるクラブがあるのか、という論調が多い中、10月13日(水)に開催されたアルティーリ千葉との天皇杯2回戦(静岡 77-85 A千葉)、11月28日(日)に富士川体育館で開催された長崎ヴェルカ戦(静岡 97-93 長崎)は、ベルテックスにはB2昇格を目指す資格があることを充分示しました。
特に長崎ヴェルカに勝利した試合は、ファン・boosterの皆様による熱のこもったクラップが選手たちの背中を確実に押し、最後の最後までわからない、私のこれまでのキャリアの中でも5本の指に入る好ゲームでした(ホントです)。
惜しいのは、この試合を生で観戦できたのが満員御礼で428人だったということ。。。
そう、もう皆さんの記憶には遠い昔のことになっているかもしれませんが、当時は設置座席数に対して50%の座席使用しか認められておりませんでした。静岡県内でベルテックス静岡が使用した会場の中には満員で1,000人前後の施設が少なくなく、2021-22シーズンは前シーズンに引き続き、興行目線で言えばチケット収入が非常に厳しいシーズンとなりました。
2021年11月にスポーツ庁から50%制限の緩和が発表されましたが、段階的に座席数100%運用を再開しようとしていた矢先の2022年1月のアルティーリ千葉戦は選手に新型コロナ感染症の陽性者が生じたため中止、直後に当クラブからも陽性者が生じ2週間のチーム活動停止となりました。さらにその後、静岡でも「まん延防止等重点施策」が発令され、「座席は100%使用できるけど、まだそんな雰囲気じゃないよね」という時期が続きました。
2011年東日本大震災を栃木県宇都宮市で、2020年3月にコロナ禍の始まりを茨城県水戸市で経験しましたが、いずれも強く感じたのが「プロバスケのような娯楽ビジネスは社会が通常運転しているからこそ成り立つ」ということでした。
今シーズンも終盤戦に実施した「OVERCOME! THE FINALプロジェクト」で過去最多動員記録の更新をやると腹を決めるまで、「ホームゲームは開催できるけど、どこまで積極的に『ぜひお越しください!』とお誘いできるのか、投げかけられるのか」をずっと試行錯誤していた気がします。
私の担当領域が「ファンづくり」なので特に強く思っているのかもしれませんが、集客力は端的にクラブの価値を測る指標のひとつであることは間違いありません。2022-23シーズンは100%の座席使用数で、「ワクワクしに行きたい」という言葉を自然と発することができる社会の到来を待ちつつ、自分たちにできることをひとつひとつ積み上げていきたいと思います。
ちょっと堅い内容になってしまいましたが、トピックがトピックなだけにご容赦ください。
次回で2021-22シーズン振り返りは最後の予定です!
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