・井上尚弥がアフマダリエフに3-0で判定勝利し、5度目の4団体統一王座防衛に成功
・世界戦26連勝でジョー・ルイス、メイウェザーと並ぶ世界最多タイ記録を樹立
・アウトボクシングを駆使した完封劇、「判定勝ちも魅せる」新たな進化を示す
・次戦は12月サウジアラビア、来年5月には東京ドームで中谷潤人戦が内定
最強挑戦者アフマダリエフを完封
井上尚弥、キャリア最大の敵を攻略
9月14日、名古屋・IGアリーナで行われた世界スーパーバンタム級4団体統一タイトルマッチにて、王者・井上尚弥(32=大橋)がWBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30=ウズベキスタン)と対戦し、3-0(118-110×2、117-111)の判定勝利を収めた。これにより5度目の4団体王座同時防衛に成功し、男子世界戦最多記録である26連勝の偉業を達成した。
試合前から「キャリア最大の強敵」と警戒していたアフマダリエフとの一戦。サウスポーでタフなファイターに対し、井上は冷静なアウトボクシングを展開。左ジャブとフットワークを武器に、序盤から主導権を握った。
6回には得意の左ボディを3連発で決めるなど、試合を通して効果的にポイントを重ね、最後まで一度も流れを渡さずに完封。KOには至らなかったものの、判定でも「魅せる」ボクシングを貫き、満員のIGアリーナを大歓声で包み込んだ。
進化を示した完勝劇
「倒さないボクシング」の美学
試合後のマイクでは「アウトボクシングもいけるでしょ!?誰が衰えたって?」とファンを沸かせた井上。今戦は「倒しに行かない」ことをテーマに戦ったと明かし、「倒しに行こうと思った場面は何度もあったが、それを抑えて冷静に判定へ導けたのが100点」と自己採点した。
前戦カルデナス戦ではダウンを喫した反省から、今回はリスク管理を徹底。相手のフィジカルとパワーを警戒し、名門・帝拳ジムで13年ぶりの出稽古も敢行。元世界王者マーロン・タパレスらとの120ラウンドに及ぶスパーで実戦感覚を養った。
大橋秀行会長も「ここ数年で一番いい試合。判定でも魅せるボクサーに進化した」と絶賛。海外メディアも「スキルマスター」「完璧な戦術と知性の融合」と井上の新スタイルを称えている。
次戦は12月サウジ、そして東京ドームへ
来年5月の中谷潤人戦が視野に
試合後には、会場で観戦していたWBC・IBF統一バンタム級王者・中谷潤人に向けて「中谷くん、あと1勝!12月お互い頑張って、来年東京ドームで盛り上げましょう!」と異例のマイクアピール。これに中谷も笑顔で応え、ドリームマッチ実現に向けた期待が高まった。
まずは年末、12月27日にサウジアラビアでの防衛戦が予定されており、挑戦者はWBC同級1位のアラン・ピカソ(メキシコ)が有力視されている。これをクリアすれば、来春、東京ドームでの日本人頂上決戦が実現する可能性が極めて高い。
井上は「今回の勝利でまた一歩、東京ドームへ近づけた」と語り、次戦への意気込みを新たにしている。
まとめ
井上尚弥が見せた“判定でも魅せる”ボクシングは、まさに次元が違った。アフマダリエフの力を正面から受け止めつつ、それを冷静に上回る技術と戦略。世界戦26連勝、5度目の4団体防衛という前人未到の偉業を達成しながらも、次なる高みへ進もうとする姿勢に、モンスターの真の強さがある。12月サウジ戦を経て、来年5月には東京ドームでの“世紀の一戦”が待っている。進化する王者の歩みに、世界が再び注目する。
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