11杯目の肴 2軍キャンプスタートの「ナゼ」?
2025年も、いよいよ球春到来
プロ野球選手には、年に“お正月”が3回あるという。最初が1月1日の元日、文字通りのお正月。2回目が2月1日のキャンプイン。そして3回目がシーズンの開幕日、である。開幕戦は143分の1ではない、特別な1戦として、プロ野球人なら誰もが高い意識で臨む。最高のスタートを切るために、汗と泥にまみれ、徹底的に体をいじめ抜く?鍛え抜くのが2月1日からの春季キャンプという事になる。
1、2軍キャンプメンバーの振り分け
我が愛しの燕軍(東京ヤクルトスワローズ)のメンバーが1、2軍に振り分けられ、2025年の春季キャンプがスタートした。その内訳を見て、ちょっと疑問に感じる事があった。燕軍は毎年、1軍キャンプを沖縄県浦添市で、2軍キャンプを宮崎県西都市で行う。実績や現状発揮できるパフォーマンスの質を考慮して選別されるのだろうと想像はつく。それとは別に。前年、大きなケガ、手術を受けた者や、特に投手は登板過多による蓄積疲労を考慮して2軍キャンプでスタートする主力組がいる。今年で言うと、村上宗隆選手(右ひじのクリーニング手術)、塩見泰隆選手(右膝前十字靭帯断裂、半月板損傷からの復帰)、またブルペンを支えた投手陣の中で大西広樹投手(昨季60試合登板)、木澤尚文投手(55試合登板)、山本大貴投手(44試合登板)といったリリーバーが蓄積疲労の観点から西都組に回った。焦らず、自分のペースで調整を続け、開幕に間に合わせてほしい、というのが首脳陣の狙いであり、選手個人もその課題に取り組む1か月となる。その部分は分かる話なのだが。。。浦添と西都の気温差はそれほど問題にはならない、という事なのか?
合理的な理由の考察
故障や手術明け、疲労からの回復を目指す選手にとっては、温暖な沖縄の気候の方がその趣旨に合致しているのではないか?実際、浦添市と西都市の2月の平均気温を調べてみると、浦添は19℃、西都は13℃、とのこと(ネット調べ)平均で6℃の差はかなり大きいと思う。であるならば。体に負担のかからない1軍キャンプに帯同して別メニュー、と考える方が自然だと思うのだが。実際は、そうではない。考えられる理由をいくつか挙げてみたい。
其の壱:若い選手につられてオーバーペースになってしまい、返って体に負担をかける
其の弐:宿舎の部屋数等の関係で帯同が難しい
其の参:トレーナーやチームドクターの配置の問題
理由其の壱は少々考えづらい。と言うのも、1軍で実績や経験を積んできたレギュラークラスが若手のペースにつられるとは思えない。自分の体と相談しながら、焦らず決められたリハビリメニューをプラン通りに遂行する胆力が備わっている、というのが店主の結論。
理由その弐は、一番現実的な要因となりうるか?宿舎の部屋数には限りがあり、したがってメンバーの人数には上限を設けなくてはならないだろう。加えて、キャンプ中盤から終盤にかけては実戦を想定した練習の割合が増える事から、リハビリ組には時期尚早となってしまう。あくまで開幕に間に合わせる事がメインテーマである以上、体のメンテナンスをしつつ、十分に動けるコンディションに仕上げて、3月以降のオープン戦で実戦勘を養う事が求められている。ならば逆に活の良い若手を発掘する場と捉えて新戦力にアピールの機会を与えるのも、チーム力の底上げにつながるとのプラスの視点から、スロー調整中の主力を敢えて帯同させないとする説。
理由その参は、チーム事情が関わるところなので何とも言えないのだが。勿論、1軍キャンプにチームドクターやトレーナー、理学療法士は帯同するのだろう。ただ、2軍キャンプに比べて、そこの配置の厚みが若干違うのか?とも考えた。つまり。リハビリに特化したスタッフを派遣して、開幕を目指す選手により手厚いサポートをする。
ただ、全ての考察に於いて未だ取材が出来ておらず想像の域を出ないのがもどかしいのだが。
考察の結果は。。。
ともあれ。彼らには2軍西都キャンプからのスタートが発表された。タイトルの、“2軍キャンプスタートの「ナゼ」?”、現段階では、詰まることろ、「裏付け十分で疑問を氷解させるには至らず」というのが結論となってしまうご無礼をお許し頂きたくお願い申し上げる。その答え合わせは、2025年シーズン終了時の彼らのパフォーマンスが示す数字に委ねられている。現状、取材すらできていない店主には、説得力のある考察は到底導き出せる代物に非ず。しかしながら、これで退く気は毛頭ない。チャンスあらば、疑問を解消するべく納得のいくまで喰らいつく所存であります。選手各々の調整法は人によって千差万別。一概に「一つの答え」で括れる話ではないのかもしれない。故障からの回復途上の選手とは別の目的でベテランも2軍キャンプスタートになるケースもある。両者では、その意味合いは当然変わってくる。時間の許す限り、お一人お一人にお話を伺って、「ナゼ」?の解明に見聞を広め知見を深めなければ辿り着けるテーマではないように思える。
ただ今回は。野球好きの一人のオッサンがふと感じた事柄を、徒然なるままに綴った独り言、として、お気軽にお読みくだされば幸いです。
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