こんにちは、潤です!
2023シーズンの明治安田生命J1リーグも終盤戦に差し掛かる中、今回はそんな終盤にマッチメイクされた(毎度のことですが日程くんすごい…。)「首位」と「2位」の直接対決となった「横浜F・マリノス vs ヴィッセル神戸」の試合を観戦しましたのでそれを記事にさせて頂きます!
連覇をかけた王者「横浜F・マリノス」vs初優勝への挑戦「ヴィッセル神戸」
Jリーグ創設時から在籍する「オリジナル10」クラブとして強豪の歴史を紡いできた昨シーズン王者の「横浜F・マリノス」。昨シーズンの優勝で5度目の栄冠を手にし、60クラブあるJリーグクラブの中で横浜FMより多くのJ1リーグを制しているのは鹿島アントラーズだけ、そして1993年のJリーグ開幕から毎年最上位カテゴリーに在籍しているのもこれまた鹿島と横浜FMだけと、歴史も実績も申し分のない強豪クラブです。
一方の「ヴィッセル神戸」は2度のJ2降格を経験し、過去を紐解くとJ1も2桁順位で終えるシーズンの方が多いなどJ1への定着はしつつもなかなかタイトルとは縁がないクラブでした。ですが、2017年に元ドイツ代表ストライカーのルーカス・ポドルスキ選手、そしてその翌年に世界的大スターのイニエスタ選手が加入するなど徐々に魅力ある強豪クラブへの道を歩み始め、改修工事後の国立競技場こけら落としとなった「第99回全日本サッカー選手権大会」決勝でJクラブ史上最多タイトルホルダーの鹿島アントラーズを破って、初めてのタイトルホルダーになりました。
そうして徐々に強豪クラブへの近づいてきた今シーズン、J1でも勝ち続けついに終盤戦となる第29節開始前時点では「J1首位」の座に立ち、初の「J1王者」となるチャンスを迎えました。
中秋の名月、金曜ナイターの首位決戦!!
16勝7分5敗で勝ち点55の首位「ヴィッセル神戸」、そして16勝6分6敗で勝ち点54の2位「横浜F・マリノス」の首位攻防戦は中秋の名月となった9/29(金)に行われました。
勝ち点差1で迎える金曜日のナイターゲーム。連覇に向けホームで首位浮上を狙う横浜FM、アウェーで王者に土をつけることで首位固めをするとともに初優勝への機運を高めたい神戸。平日ながら30,000人以上の観客が訪れて双方のクラブへ声援を送る中、いよいよ開始の時が近づきます。
試合開始!
そして始まった首位攻防戦。パスワークから得点を積み重ねてきた横浜FMと、ハイプレスから得点ランクトップタイ(※試合開始前時点)の絶対的ストライカーの #10 大迫勇也選手を中心に瞬く間に得点を奪い取る神戸。それぞれの強みを活かした展開となります。
横浜FMは神戸のハイプレスをパスでかわしつつ、3トップの #7 エウベル選手、#11 アンデルソン ロペス選手、#20 ヤン マテウス選手の個人技などで神戸ゴールに迫りますが、神戸の両サイドバック #19 初瀬亮選手と #24 酒井高徳選手らがサイドの突破を許さず、チャンスらしいチャンスを作らせません。
そして首位神戸たる所以とも言える大迫選手のフィジカルの強さや#11 武藤嘉紀選手、#2 飯野七聖選手の運動量で、攻撃をシュートやコーナーキックのチャンスに結びつけます。
すると前半19分に神戸のチャンス。右サイド浅い位置からのアーリークロスに大迫選手が競り勝ち、武藤選手がシュートを打った際の接触がVARの介入もありPKの判定となります。
そして迎えたPKのチャンス。大迫選手がきっちり沈め、対戦相手である横浜FMのアンデルソン ロペス選手の19得点を抜き去り、得点ランク単独トップとなる20得点目をあげ首位神戸がアウェーで先制します!
その後、横浜FMも逆転に向けて神戸ゴールに襲いかかりますが、強度の高い守備を崩せずに前半も終盤に差し掛かります。
前半30分あたりを境に攻め込まれる時間帯も続いていた神戸ですが、前半42分に久々にチャンスを作り、コーナーキックを獲得します。前半43分、そのコーナーキックから武藤選手が打点の高いヘディングで追加点をあげ、前半終了間際に首位神戸が2-0と王者横浜FMから2点のリードを奪います!
そのまま前半が終了します。首位神戸としては2位横浜FM相手にアウェーで2点のリードを奪う理想的な前半、一方の横浜FMからしたら今節での首位浮上のためには勝利しか許されていない中でビハインドを背負う苦しい前半となります。
それぞれ自クラブのサポーターの待つゴールへ攻めることになった後半、横浜FMはまず一点を返すためにより3トップを中心に一層攻勢を強めますが、神戸のディフェンス強度が落ちずになかなかチャンスを作れません。
その後、横浜FMはオリンピック代表歴もありフランスなどでもプレーし夏に加入した #29 ナム テヒ選手や、かつてイングランドの名門アーセナルでもプレーし昨年約10年ぶりに日本代表へも復帰した実力者 #23 宮市亮選手らの選手交代でギアを上げていきます。一方の神戸もベンチメンバー7人の内5人が外国籍選手という類を見ない豪華な交代枠を駆使してハイプレスの強度を落としません。
首位攻防戦としてふさわしい最後まで高強度の試合は、お互いに高い集中力を誇り随所随所でピンチを作らせません。ただ、前半からかなりの強度でハイプレスを続けていた神戸は終盤になるにつれて足をつる選手たちも出てくるなど疲労を隠せない部分もありましたが、それでも交代枠を駆使しつつ最後まで走り抜けJ1最多得点だった横浜FM攻撃陣を最後までシャットアウト!
首位神戸が2-0で横浜FMを下し、アウェーの地で初優勝に向けてこの上なく大きな勝利を手繰り寄せました!
神戸は残り5試合で2位横浜FMに勝ち点差4をつけ、首位固めに成功しました!
ですが、もちろん残り5試合で勝ち点差4が入れ替えわることは決して珍しいものでもないですし、大一番の後に調子を崩すことや初優勝のプレッシャーが選手たちの動きを重くするなどもこれまで実際にあったため、ここで安心すると初優勝が夢に終わってしまいますので引き続きこの日のようなゲームで残り5試合、勝利を積み重ねていく必要はあります。
そのためにも常勝軍団鹿島や国際舞台での経験豊富な得点ランクトップの大迫選手や、世界的スターのフアン マタ選手のタイトルがかかった場でも輝く世界水準のプレーやメンタル、酒井選手や武藤選手らJリーグの銀河系軍団と呼ぶにもふさわしい選手層、それらをクラブのレジェンド吉田孝行監督が遺憾無くまとめ上げていくことで厳しい道のりの先にある栄光を掴みとることを期待しています。
一方の横浜FMも痛い敗戦となったことは間違いないですが、まだ優勝の可能性が消えたわけではないです。
数多の優勝経験を誇る横浜FMにとって残り5試合で勝ち点4差が埋まらないものではないことを知っているでしょうし、最終節での逆転することもされることも経験している横浜FMだからこそ追い続けることでプレッシャーを与え続けていくことで描けるドラマもあるかもしれません。
奇しくも横浜FMは「3」のつく年に因縁があり、200「3」年には2ndステージ最終節で首位ジュビロ磐田を直接対決で下し、引き分けに終わった2位鹿島も抜き3位から逆転優勝を飾り、201「3」年には最終節で敗れることでサンフレッチェ広島に優勝をさらわれる苦い経験もしています。
※その時は残り2試合で勝ち点差5だったため、今回より勝ち点差が離れていました。
そして迎える202「3」年。今年の最終節での優勝クラブが入れ替わるようなドラマがあったってきっと不思議ではないです。
まだまだ何も決まっていない優勝争い。これからの試合にも期待しましょう!!
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