やりました! 世界一です!
現地時間6日まで米国フロリダ州レイク・ブエナビスタのエバーモア・ゴルフリゾートとウォルトディズニー・リゾートで開催されていた「フットゴルフワールドカップ2023」。今大会が初となった女子団体戦で日本代表が優勝の快挙を達成しました。
元々、日本の女子フットゴルフはジャパンツアーへの参加者数こそ少ないのですが、昨年9月30日から10月2日まで行われた世界の強豪が集結するマスターズ(オランダ)では阿久津里奈選手が4位に入るなど、その実力は世界に通ずるものがありました。
また前回2018年のW杯モロッコ大会でも前田春香選手が単独16位、阿漕洋子選手が18位タイとトップ20入り。こうした過去の戦績もあり、今大会でもかなり上位に食い込めるのではという期待を持っていました。
そんな中で迎えた今年の大会。女子の団体戦は初めての開催でした。大会は、フォアサム(1つのボールを交互に蹴る)1マッチとシングルス2マッチの合計3マッチで競うフォーマットになっており、最低でも4選手のプレーが必要。各マッチとも交代要因を配置することができますが、少なくとも4名が高いパフォーマンスを発揮しないと勝ち抜けないということになります。つまり、個人ではなく、その国の総合力が試されるということです。
そこで日本女子チームは、世界の頂点を極めました。前述した阿久津選手、前田選手に加え、三浦尚子選手、FC岐阜フットゴルフクラブに所属する山下えりい選手、夫婦で代表入りを果たした川添沙緒莉選手を主力に、桐生侑花選手と大山益美選手がサブとして要所でプレー。7人が一致団結して勝ち取った世界一なのです。
一般社団法人日本フットゴルフ協会
また、日本女子チームは個人戦でもトップ10に4名が食い込み、他国との実力差を見せつけてくれました。三浦選手が単独3位になると、阿久津選手と前田選手が7位タイ、続く単独9位に山下選手がランクイン。“なでしこ”といえばサッカーのW杯を制したサッカー女子日本代表を指しますが、今大会の彼女たちの活躍ぶりは“もう一つのなでしこ”と形容しても良いくらいでした。
ともかく、開催地のフロリダ州オーランドは、日中は30度を超すような暑さと日差しで選手たちの体力を奪います。コース内は日陰も少なく、しかもコースはホール間のインターバルが長い部分もありました。それに加えて、個人戦で4ラウンド、団体戦も全て出場すれば優勝まで4ラウンドあり、つまりは5月29日から6月6日までの9日間で合計8ラウンドをこなさなければならない長丁場。フットゴルフのスキルは当然重要ですが、現場にいるとそれ以上に体力とメンタルの強さを求められるようなコンディションでした。
そんなタフな状況の中、日本女子チームは世界一に輝いたのです。この記事をご覧の方には、是非、彼女たちの偉業を讃えていただければなと思います。
そして、まだ正式決定とはなっていませんが、次回のW杯は2年後の2025年開催が濃厚になってきました。日本も開催候補地となる可能性もあります。もし、日本開催が決まったら…。その時は、ディフェンディング・チャンピオンとして連覇を目指す日本女子チームを、皆さんに間近でサポートいただければと思います。