星野 1 – 0 坂戸
午後になりやや風が強くなってきた飯能市民球場の第三試合、西部地区代表決定戦はシード校・星野VSスタメン6人が2年生という坂戸との一戦である。
まずはスタメン、坂戸は昨夏1年生でスタメンを張っていた4人、水野 公平、浜野 匠生、阿部 晴偉、山元 雄瑠が2年になった。星野は昨夏スタメンは全員3年生であり入れ替えであったが昨秋県大会まで出場する。だがエース中園 陸仁(3年)がコロナで不在だった影響もあり初戦で大敗を喫した。
先発は星野が中園、坂戸が後藤 陽太(3年)と両エースが登板し試合が始まる。
最初にチャンスを掴んだのは坂戸であった。
坂戸は初回、星野・中園の立ち上がりを攻め、先頭の杉山 元太(2年)が四球で出塁すると、続く榊 虎太郎(2年)がライト前ヒットを放ち無死一、二塁とチャンスを広げる。さらに、3番・浜野も犠飛を放ち一死一、三塁と走者を進めるが後続が倒れ絶好の先制機を逃す。
坂戸は2回表にもこの回先頭の水野が死球で出塁するとすぐさま二盗を試みる。だが、失敗に終わる。それでも続く山元が四球で出塁し再度二盗を試みるがまたしても失敗し無得点に終わる。
先制したのは星野であった。2回裏、一死から栗山 遥光(3年)がセンター前ヒットを放ち出塁すると、栗山はすぐさま二盗を決める。二死後8番・青木 誉(3年)はセカンドゴロを放つがこれが相手のタイムリーエラーとなり幸先良く1点を先制する。
その後は両投手が立ち直り試合は好投により投手戦となる。
「特に狙い球云々ではなく自分が感じた部分で対応していこうと。(星野・中園が)2巡目からスライダーでカウントを取って来ていたのでそれを狙わせていたんですが予想以上に直球が来ていてファールなど打ち損じが多く仕留め切れなかった」(坂戸・土屋監督)
「初回が大きかった。昨秋コロナで出られなかった中園が今日その悔しさを出してくれた。(坂戸・後藤)良かったですね。縦変化が何種類かあってどんどんストライクを取られて。ファールで粘るくらいしかできなかった」(星野・飯野監督)
と両監督が舌を巻く投手戦は結局2回裏の1点が決勝点となりこのまま終了。
星野が1点差を物にし県大会出場を決めた。
まずは星野だが、この日は中園に尽きるであろう。打線は坂戸・後藤に苦しめられ僅か4安打に抑えられただけに値千金の投球であった。キャッチャーの栗山もこの日盗塁を3度刺すなどエースを助けた。
「目標はベスト8。昨年初めて夏のシードを取って失敗したので今回こそは」
と意気込む飯野監督。上位進出のためには打線の奮起が必須か。県大会での爆発に期待したい。
一方の坂戸だが、この日は宮川先生が不在。そんな中エース後藤は被安打3無四球自責点0。とにかく良く投げた。打線も、前の試合の勢いそのままに試合に臨んでいたが、序盤の先制機を逃したのが大きい。星野・中園を立ち直らせてしまった。とはいえ、スタメンに2年生が6人と若いチームであるだけに、勢いに乗れば夏上位進出の可能性もある。エース後藤は安定しているだけに、夏へ向けここぞの1点の取り方という課題が浮き彫りとなった形であろう。
コメント