こんにちは。
水泳パーソナルコーチの西川です。
今日は水泳とダイエットについてお話してみたいと思います。
水泳は全身運動だから消費するカロリーが多い!
水の抵抗があるから陸上よりも消費するカロリーが多い!
こんな話、よく聞くと思います。
これらは本当のお話。
じゃあ、実際に水泳だけでダイエットって成功する確率高いの?ってところをこれまでの経験からお話してみます。
01.メッツ
メッツっていうのは身体活動の強さを安静時の何倍相当にするかで表す単位になります。わかりにくいな。
例えば座って安静にしている状態が1メッツ。普段のゆっくり歩いている状態が3メッツ。
これに陸上で走った場合はとか、クロールでゆっくり泳いだ場合はとかって数字が定められているんですね。
で、このメッツから消費するカロリーを計算することができるんです。
とはいっても完璧なものではなく、あくまでも目安ですが。
メッツを使っての消費カロリー計算式はこちら
消費カロリー(kcal)=メッツ×体重(kg)×時間×1.05
次に代表的な身体活動のメッツを紹介してみます。
・音楽鑑賞や映画鑑賞:1.0メッツ
・料理:2.0メッツ
・散歩:3.0メッツ
・軽度のウォーキング:3.8メッツ
・水中ウォーキング:4.0メッツ
・ジョギング:7.0メッツ
・背泳ぎ:7.0メッツ
・軽度のクロール:8.0メッツ
・平泳ぎ:10.0メッツ
・バタフライ:11.0メッツ
上からもわかるように、やはり水泳は消費カロリーが多くなりそうですよね。
02.水泳は消費するカロリーが多い
では、陸上での運動と水泳を比較してみましょう。
ダイエット目的であれば陸上ですと、ウォーキングかジョギングが一般的ですね。
ってことで。
体重60㎏の人が30分間のウォーキングをした場合
3.8(メッツ)×60(kg)×0.5(時間)×1.05=119.7kcal
同じ条件で軽めのジョギングをした場合
7.0(メッツ)×60(kg)×0.5(時間)×1.05=220.5kcal
次に同じ条件の人が軽度のクロールをした場合
8.0(メッツ)×60(kg)×0.5(時間)×1.05=252kcal
じゃあ平泳ぎでは
10.0(メッツ)×60(kg)×0.5(時間)×1.05=315kcal
意外に思う方もいるかも知れませんがクロールより平泳ぎの方が多くエネルギーを消費するんですね。陸上で考えてもらうとわかりやすいのですが、クロール=ウォーキング動作。平泳ぎ=両足幅跳び。
ね!平泳ぎの方がきついですよね。
上の計算式からもわかるように消費カロリーで見れば水泳は陸上での有酸素運動より効率がいいことがわかりましたね。
じゃあ実際にはどうなのか。
03.水泳だけで痩せるのは難しい
じゃあ実際に水泳だけでダイエットすることは可能なのかってお話。
結論から言えばけっこう難しいです。
実は私も5月1日から7月31日までの3ヶ月間で9.3kgの減量に成功しました。
この減量の一部始終はこちらのブログにまとめてありますのでぜひ見てください。
ダイエットの基本は摂取カロリーよりも消費カロリーを多くすること。
なので簡単な話、食事を極端に減らしてちょっと運動をすれば最初はどんどん落ちていくんですね。
特に普段なにも運動をしていない人なら。
ただ、これでは筋肉量もどんどん落ちてしまい、リバウンドしやすい体になってしまいます。
さらに摂取カロリーを極端に落とすことで体への悪影響も出てくるのであまりおすすめできません。
筋肉量を増やして基礎代謝を上げていくことが大事なのですが、そこはやはり筋力トレーニング。さらに有酸素運動も組み合わせて脂肪燃焼。やはりこれが王道なのですが、水泳は強度によっては有酸素運動だけではなく、筋トレの効果もあるんです。
例えばバタフライ50mを全力で何本も泳ぐとか。
しっかり強度を上げて何本も泳ぐと胸や背中、肩などがパンプアップしてくるのがわかるぐらいです。
有酸素+筋トレ=最強じゃん!
って思いましたね?
いや、難しいんです。
まず初心者の方。
初心者で水泳が苦手な方は上手な人の倍近くカロリーを消費します。
これは全身に力みが生じたり、無駄な動きが多くなるためですね。やりましたね!初心者ほど痩せられる。
いやいや、そんなきつい運動続けられます?
25m泳いで50m歩けばいい!
たしかにそうなのですが、これを1時間続けるのは本当にきついし、飽きもきます。
じゃあ上級者は?昔水泳やってたけどずっと泳いでない。
こういう方は水泳に限らず最初の2~3kgはすんなり落ちちゃうと思います。
ただ、上手ければ上手いほど力の抜き方を知ってるんですね。
上級者の場合は相当強度を上げていかないといけないんです。
で、強度を上げてサークルをつけたインターバルトレーニングを!ってなると今度は場所に困る。
フィットネスクラブや公共の施設だと他の方もいる手前、サークルをつけることは難しい。
そうなってくると、マスターズチームに入るか、コースを貸切るかってことになるわけですが、これ面倒ですよね。
こんな感じで、やはり水泳だけで痩せるっていうのは難しいんです。
04.結局水泳はダイエットに向かないのか?
いや、やはり先ほどの計算式でもわかるように、運動強度は見逃せない。
そこで、おすすめなのが停滞した時や続けている筋力トレーニングやジョギングに飽きがきたときに一時的に組み込む。
実際、自分もこの方法で9.3kgの減量に成功しました。
体も同じ刺激ばかりだと、刺激に慣れてしまい消費するカロリーが落ちて行くことがあるんですね。
ここが狙い目。
そんなときに水泳を組み込んであげることをおすすめします。
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