【バドミントン】シャトルを正確に打つために

 ラケット面の大きさを考えるとシャトルを当てるのは簡単そうに見えます。実際、球技経験のある方なら当てることは簡単でしょう。しかしシャトルを常にラケット面の中央付近に当てるのは実は非常に高度な技術です。相手コートに返せればいいというレベルではさほど気にしないと思いますが、競技レベルが上がってくるとシャトルを正確にコントロールする必要があります。シャトルの変化に合わせて体も柔らかく使ってラケット操作をしますが、シャトルの初速が速く、ラリーテンポも早いこの競技はそれを素早く行わなければなりません。そうなると腕や肩の力みがでて、イメージとは違うところにラケットを出してしまうことが多く起こります。この力みをどう抜くかが大きな課題となってきます。メンタル的な要素、姿勢など物理的な要素、戦術的な要素が絡んでくるためなかなか一筋縄ではいかないことが多いものです。

まずラケット中央を外してしまう原因は何かを見極めることが大切です。

1.シャトルに追いつけていない(フットワーク、戦術の問題)
2.ラケットの準備ができていない(ラケットヘッドが常に下がっている)
3.ラリーとステップのタイミングが合っていない(ラリーへのリズム感がない、足を止めている、構えているときに腰の位置が高い)
4.強い球に対して強く返すことしか考えていない(恐怖心などからくる力み)
5.シャトルに対して打ちやすい位置に体幹を運べていない(返せるから大丈夫という油断、右足を出す方向と距離がずれている<右利きの場合>)
6.利き手だけで打っている(逆の腕でバランスをとれていない)
7.「決まった!」と結果を考えて打つ(油断により微細なシャトルやタイミングのズレに気づけない)
8.「いつも通り」という感覚で打つ(油断により微細なシャトルやタイミングのズレに気づけない)

 ほかにもありますが、ラケット中央に当たらない理由は様々です。「返せるからいいや」というレベルからさらに上を目指す場合は、原因を探りながら解消していかなければなりません。一つでも解消できれば他のものも解消できる場合もあります。ゲーム以外でもシャトルを打つ時には常に考えながら、結果として現れる現象とフィードバックされる感覚に集中することが望ましいと思います。

ウルスポをフォローしよう

この記事をシェア

この記事を書いた人

有田 圭一のアバター 有田 圭一 日本体育協会公認スポーツ 指導者コーチ3     (バドミントン)     バドミントンアカデミー   管理人

バドミントンコーチ兼プレーヤー、高校教員
指導者資格:日体協会バドミントン公認コーチ3
競技実績:2018全日本シニア大会45歳代男子ダブルス準優勝、
2019年世界シニア大会(ポーランド)45歳代男子ダブルスベスト8
指導実績:全国高校大会優勝、長崎国体少年男子優勝
趣味:山歩き、熱帯魚飼育、観葉植物、釣り、読書

コメント

コメントする

top
目次
閉じる