【MLB】昨季4球団を渡り歩いたルッカー。現在リーグ全体1位の長打率をマークもまたトレード? 

2022年、ブレント・ルッカーにとっては7か月の期間で4つの球団に在籍するあわただしい年だった。ツインズで5シーズンプレーした後、まずその年の4月にトレードでテイラー・ロジャースとセットで、クリス・パダック、エミリオ・パガンとの交換でパドレスへ移籍。そしてトレード期限にもパドレスがロイヤルズと捕手サム・ギャラガーとトレードすることで合意し、ルッカーはまたしてもユニフォームを変えた。その後ルッカーはカンザスシティで去年のシーズンを終えた。だが、11月にDFAを受けウェイバーで現在所属するオークランド・アスレチックスが獲得する道を作った。

裏付けるように今年2月にルッカーは、MLBの移籍情報を主に伝えるトレードルーマーズの購読者とのチャット内で「1つはMLBのシーズン開幕日でそしてもう一つはデッドラインの最後の取引で起こった事」と記すようにその時のトレードされるタイミングは事を取り分け難しいものとさせた。「動き回る事はタフであり、一貫して変化がある中、落ち着いたりもしくはルーティンへ入ることは厳しいものだった。とはいえそれは仕事の一部であり、取り組むために学ばなければいけないことだ。オークランドに所属できる事はとてつもなく自分は興奮しているし、うまくプレーして、メジャーリーグで機会を得られる事を望んでいるよ!」とルッカーはそのチャット内で続けてそう記した。

安定性という言葉は、最近のチーム再建で主力の大半を放出したことを含め、普段ロスター内で選手を動かすの傾向が高いアスレチックスにおいて直結した言葉ではない。さらに今シーズンの結果も現地7日現在リーグワーストの7勝26敗と素晴らしい結果ではなく、ラスベガスへと移転する計画が持ち上がっている事にも、オークランドのファンの間では不和を起こすこととなっている。
しかしながら、そのような状況でありながらブレント・ルッカーは2023年のシーズン早々の現在、チームの大きな明るい話題となり、今シーズン開幕前までの成績で270打席で打率.200、OPS.689の打者が、アスレチックスでの最初の104打席で打率.333、長打率.726、10ホームランの成績をマーク、また長打率とWRC+218でも規定打席に達する打者では両リーグで、出塁率でもアメリカンリーグ1位に位置するパフォーマンスを見せている。

しかもこのような活躍はルッカー本人にも予想外のようであり「孤立して考えても数字自体は、自分が思っていた以上の物となっている。自分自身にある自信を奪うものではない。1か月程度の試合でそのようなパフォーマンスはおそらく自分の期待値でさえも昔にはあった。だから僕にとっては驚くべき結果だ」と先週MLB公式のアスレチックスの番記者であるマーティン・ガイエゴスをはじめとする記者陣の前でそう答えている。

ただこのような成績はマイナーAAAの907打席で打率.277、OPS.977を誇るルッカーにとってはトータルで見て外れ値のようなことではなく、さらには2017年のドラフトで全体35位に指名され、2018年開幕前ではプロスペクトランキングで全体92位であった元プロスペクトの肩書もあった。
しかし、このような実力がありながらルッカーの他にもツインズのロスター内、もしくはマイナーにはすでに次にメジャーに来る将来性がある選手が出場機会を巡って戦っていたことから、ミネソタでは華が開けず、2020年にメジャー7試合目で発生した前腕の亀裂骨折、そして翌年メジャーで213打席に立つ機会がありながらOPS.688の成績に終わった事は、ルッカーを救うものとはならなかった。

とはいえ、ルッカーにとってはこのような不安定なパフォーマンスであった事は、2023年今現在の好結果に大きく影響を及ぼすとガイエゴスや他の記者に伝えるように十分な望みをのぞかせたものと考えているようだ。本人はこのように語っている。「最近2年は、僕はそれらの好調だった時をどう延ばしていくかを解明しようとしていた。僕は、ミネソタで良い結果が付いてくるよく打っていた週があったから、自分ができるとは確信していた。僕ははそうするために十分なものがあると自分の頭とハートにそのことが刻みこまれていた。僕はただより長い期間でそうする為にはどうすればいいかを考えだす必要があった」

ただ、「BABIPが.319と高い事、ルッカーが今のようなエリート級を裏付ける数字がないことからいくつか成績の下降が避けられないのは確かだろう」と言えるもののルッカーの現在の活躍に関して多く幸運が付いているものはなく、wOBA.479はxWOBAより率が高いが、差が離れている事はなくxWOBA.447は99パーセンタイルをマーク。さらにバレル率、四球率も優れておりハードヒット率でもリーグ平均以上だ。
またルッカーはキャリアを通して三振が短所であるが、三振率もダウンさせることに成功、22.1%と平均的な数字を挙げており、好成績に一役買っている事だろう。

wOBAとは:打者が1打席あたりにどれだけチームの得点増加に貢献したかを表す指標である。総合指標WARにも用いられており、現在最も利用されている打撃指標の1つである

引用元:wikipedia wOBAのページ

xwOBA:wOBAはヒットや二塁打などの打席結果によって計算される指標であるが、このような打席結果は相手チームの守備に影響される。 この影響を排除するために開発されたのがexpected wOBA (xwOBA)である。xwOBAは「打席結果となった打球データ(速度・角度)と打者の走力(Sprint Speed)から期待される得点価値と、三振・四死球」で計算されるもので、打球データはMLBではスタットキャストよりデータを取得し計算する

引用元:wikipedia wOBAのページ

ルッカーのケースであるようにウェイバーから大器晩成型の選手を手に入れる事は、どのチームにとっても夢のようなことであり、取り分け再建中のアスレチックスには必要であった良いニュースである事だろう。
また一方でルッカーは今シーズンサービスタイムが1年と59日の為、2024年シーズン終了後まで年俸調停に入る事はなく、フリーエージェントも2027年シーズン後まではない。
当然のことながら5週間の優れたパフォーマンスのおかげで、現在28歳の選手が再建中のチームの柱へと自動的に変わる事はない。ただその成績を踏まえトレードルーマーズは記事内で「ルッカーの存在はアスレチックスのフロント陣がトレードデッドラインのアプローチを考える際に何かを与えるかもしれない」と記している。

もちろん明らかなようにチームの保有権がまだ多くある事から、ルッカーがトレードされる可能性は低い。ただ、トレードルーマーズではアスレチックスが、チームの再建に関し”焦土作戦的”なプロセスでアプローチしている事から完全にルッカーが動くことは除外は出来ないとしつつも、ルッカーが「その後も質のあるレギュラー選手であり続けた場合、他球団に売る事は台無しになるかもしれない」とまた指摘した。

ルッカーは多くの出場機会を指名打者で過ごし、外野両翼をギリギリかろうじて許せる程度で守備機会も貰っており、現時点でルッカーが打席に立つことを失わせる危害はない。しかし、ラモン・ローレアーノ、トニー・ケンプ、ヘスス・アギラールがトレード期限でアスレチックスから他球団へと移る事となった場合、ルッカーは外野両コーナーとDHでさらに打席を得つつ、コナー・ケイプルもしくはJJ・ブレデイといった選手の出場機会の道も開けるだろう。とりわけケンプとアギラールは2023年シーズン後に契約が切れるため、トレードされる見込みが強い選手で、一方ローレアーノは2025年までチーム保有期間があるが、過去に他球団から関心があった。

https://www.mlbtraderumors.com/2023/05/the-as-may-have-found-a-hidden-gem-on-the-waiver-wire.html

この記事はURL元の記事を元に翻訳、書き加えたものです。
引用元:www.si.com

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