【塩原恒夫】3連戦のちラスト3戦へ〜F1世界選手権TOP3それぞれの週末

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エンタの跳ね馬〜Rd.19 アメリカ

タイトル争い一気に加速〜激化が予想されるアメリカ大陸南北縦断のスタートは、テキサス州オースティン、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ=COTAからです。8戦ぶりのスプリント・フォーマットは、フェルスタッペンがしっかりと主導権を握り、8ポイントを獲得しました。

直後の予選では、スプリント3位のノリスがポールを獲得し、フェルスタッペン2位、2列目にサインツ、ルクレールの順で並び、角田は11位、リカルドに替わる同僚ローソンは予選15位(グリッドはPU交換で最後尾)でした。Q3クラッシュのラッセルはピット・スタートに。

緊張感増すチャンピオンへの道ーノリス-フェルスタッペン直接対決による56周決勝レース。ターン1への登り口、2台のプライド譲れない!セカンドロウから、ルクレールが一気にトップに立ちます。フェルスタッペンは、サインツとの2位争い。ノリスは4位に後退。予選19位に沈み、巻き返しにかけたハミルトンは、序盤スピンでリタイヤとなりました。

レース20周を過ぎてタイヤ交換のサインツは、フェルスタッペンのアンダーカットに成功し、フェラーリ1-2を築きます。3位表彰台をかけたノリスは、終盤フェルスタッペンをオーバーテイクと思いきや、5秒ペナルティの無念…4位に終わっています。

結局、ルクレールが通算8勝目をマーク。シーズン3勝は、モナコ・イタリア・アメリカの主要所を抑えるアピールです。5位ピアストリ、ラッセルは6位まで浮上、7位ペレス、8位ヒュルケンベルグ。10番グリッドからスタートの角田は6戦ぶりの入賞を目指しましたが、戦略ミスに加え後半痛恨のスピンで14位…リバース・ストラテジーでハード-ミディアムと繋いだローソンが、復帰戦9位入賞。10位コラピントも存在を示しています。

グラシアス・スタジアム〜Rd.20 メキシコシティ

第20戦の舞台は、高地エルマノス・ロドリゲス・サーキット。予選Q1では17位ピアストリ・18位ペレスという衝撃…サインツがポール・ポジション、2位フェルスタッペン、ノリス3位、ルクレール4位、前戦からハースのオフィシャル・テクニカル・パートナーとなったTGR効果か、7位マグヌッセン-10位ヒュルケンベルグがダブルQ3進出をはたしました。NEWフロア効果発揮もQ2クラッシュ角田11位、12位にローソンがつけています。

標高およそ2300メートルに並ぶ20台のハイランダー、決勝71周ー最前列1コーナーからの攻防は、サインツ下がって、フェルスタッペンがトップに立ちます。そして、9位スタート=アルボンと角田が接触!両車リタイヤ~セーフティカーです。SCあけて、サインツ逆襲で首位返り咲き。ノリスがフルスタッペンに仕掛けると、またもやルクレール漁夫の利か、フェラーリ1-2となります。しかもフェルスタッペンは合計20秒のペナルティを受けポディウムが遠のく…ラスト10周をきって、ルクレールのコースオフ、ノリスが2位〜

2週連続フェラーリのトップ・チェッカーは、サインツ。メルボルンに次ぐ今季2勝目で通算4勝です。メルセデス勢の4位争いはハミルトンが制し、5位ラッセル、フェルスタッペンは6位まで。7位マグヌッセン、9位ヒュルケンベルグとハース、ガッチリ。ピアストリ8位、10位ガスリーという結果でした。

空白埋める長い一日〜Rd.21 サンパウロ

スプリント・ウィークエンドが3連戦の締めくくり。SQはピアストリが1位で、ノリス、ルクレール、フェルスタッペンの順。24周土曜日の戦いでは、マクラーレンのチーム・オーダー発令によりノリスがトップで、4位フェルスタッペンとの差を3ポイント縮める。と、ここまではスケジュール通りだったが、午後の予選は雨に祟られ、天候の回復を待つも叶わず、日曜日に予選-決勝のワンデイ凝縮日程となったー

翌朝も雨の状況は変わらず…赤旗続出大混乱の予選は、ノリスがPP、ラッセルに続いて、角田が3番手!直後のTOP3インタビュー、堂々デビューをはたします。12位フェルスタッペンは、PU交換5グリッド降格で17番手スタートとなりました。

セナ没後30年、雨のインテルラゴス=ホセ・カルロス・パーチェ・サーキットが新たな伝説を引き出す遥かなるファイナルー予選クラッシュのアルボン欠場、先週優勝サインツはピットスタート、フォーメーション・ラップでスピン離脱ストロールの予測不可能2周減算69周レース。1コーナー、ラッセルがノリスをかわして先頭に、角田は表彰台へ3位をキープだ!水を得たフェルスタッペンは、みるみるポジションを上げて上位に迫る。中盤近くのVSC間に、タイヤ交換-ステイアウト組の暗と明。コースで我慢のオコン、フェルスタッペン、ガスリーに、コラピント=クラッシュ赤旗中断のラッキー・タイム到来〜サインツのクラッシュもあって、再開後はまさにスプリント勝負に。フェルスタッペンがオコンを抜いてついに首位に立つ!

実に11レースぶり、フェルスタッペン記憶に残る歴史的大逆転優勝。オコンとガスリー=アルピーヌ歓喜のダブル表彰台が華添えるドラマの結末でした。4位ラッセル、ルクレール5位、ノリス6位で62点差の絶望か。角田は不運にめげず7位、8位ピアストリ、ローソン9位、10位はハミルトン、ペレス11位でした。

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この記事を書いた人

塩原 恒夫のアバター 塩原 恒夫 フリーアナウンサー

1987年フジテレビ入社、アナウンス室勤務〜2017年7月BSフジに出向し、広報担当局長としてアナウンス業務も兼ねる。2022年3月フジテレビを退社、同年4月よりフリーアナウンサー。フジテレビNEXT/F1中継や、福島テレビ・エキサイティング競馬のMCを担当する。

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