・松本剛がFAで巨人へ、背番号9を背負い復活を誓う
・桑原将志が西武と契約合意、打撃・守備・精神力に期待
・36歳の伊藤光、楽天でレギュラー奪取を目指す
・前田健太が日本球界復帰、楽天で日米通算200勝へ再スタート
松本剛、憧れの巨人で再出発
幼少期からの夢を実現、背番号「9」に覚悟
日本ハムからFA権を行使した松本剛が、2年総額2億5000万円（推定）で読売ジャイアンツに移籍。27日に行われた入団会見では、「小さい頃から憧れていた球団でプレーできることが信じられない」と語り、レギュラー奪取と全試合出場を誓った。
背番号は「9」に決定。清水隆行や亀井善行ら歴代外野の名手がつけた番号を受け継ぎ、「その重みを背負って戦いたい」と覚悟を口にした。
復活を期す元首位打者
2022年には打率.347でパ・リーグの首位打者に輝いた松本だが、直近2シーズンは打撃不振に苦しみ、今季は打率.188に低迷。若手の台頭で出場機会が激減したことも移籍を決断する大きな要因となった。
巨人では外野のレギュラー争いが激化しており、松本は「まずはレギュラーを勝ち取るところから」とスタートを切る。守備とシュアな打撃が評価されての獲得で、今季の巨人の外野手陣の再構築におけるキープレーヤーとなる。
桑原将志、西武に電撃移籍
14年のDeNA生活に終止符、新たな挑戦へ
「ガッツマン」の異名を持つ桑原将志が海外FA権を行使し、西武ライオンズへの移籍を表明。DeNA一筋14年のキャリアに一区切りをつけ、新天地での再出発を決断した。
DeNAは複数年契約を用意し、宣言残留を容認するなど全力で引き留めを図ったが、西武の熱意と誠意が桑原の心を動かした。DeNAファンに向けた長文の感謝コメントも大きな反響を呼び、「今の自分があるのはファンのおかげ」と語った。
攻守に加え、精神的支柱としての期待も
2024年は日本シリーズで5試合連続打点を記録し、MVPに輝いた桑原。今季も106試合で打率.284、6本塁打、27打点と安定した成績を残している。
西武は3年連続Bクラスに沈み、打線の強化とチーム内競争の活性化が急務だった。広池球団本部長は「勝利への執念を前面に出すプレーがチームに好影響を与える」と語り、精神的リーダーとしても桑原に期待を寄せている。
伊藤光、36歳で挑む最後の大勝負
出場機会を求めて楽天へ
DeNAから海外FA権を行使し、伊藤光は楽天と契約合意。今季は若手捕手の台頭もあり出場6試合と苦しいシーズンだったが、「もう一度チャンスがあるなら挑戦したい」と楽天移籍を決断した。 楽天の捕手事情は太田光、堀内謙伍、石原彪と経験不足の若手が多く、伊藤の加入はチーム全体の守備力向上と若手育成に直結する。フジテレビONEで解説を務めた笘篠氏は「彼のリードが若い投手たちにとって大きな財産になる」と語り、齊藤明雄氏も「正解の移籍」と評価している。 伊藤自身も「選手としてレギュラーを諦めたら意味がない」と、36歳ながら貪欲にレギュラー奪取を狙っている。
前田健太、楽天で日本球界復帰
11年ぶりの帰国、2年総額4億円契約
日米通算165勝を誇る前田健太が、楽天と契約合意。タイガースからDFAを受けた後、3Aで再調整し復活の兆しを見せた前田に、楽天は先発陣再建の切り札として白羽の矢を立てた。契約は2年総額4億円とみられる。
今季はマイナーで防御率5.40と波のある内容ながら、球速が150km台に戻るなど復調の兆しも見え、地元ファンやチーム関係者からは大きな期待が寄せられている。
「マエケン塾」で若手投手陣に好影響も
前田は広島時代から後輩指導にも定評があり、「マエケン塾」と称される自主トレには多くの投手が参加してきた。岸や荘司といった楽天の先発陣とともに若手育成にも貢献する可能性が高い。
一方で、古巣広島からはオファーがなく、本人は「悔しいが、後輩が育っている証拠」と前向きに受け止めた。キャリア最後のステージと位置づけ、チームのために全てを捧げる覚悟を語っている。
まとめ
今オフのFA市場では、松本剛、桑原将志、伊藤光という実力者が新天地を選択。前田健太は11年ぶりに日本球界復帰し楽天へ。それぞれが自身のキャリアと真剣に向き合い、挑戦の道を選んだ。チームへの貢献度はもちろん、その姿勢自体が周囲に与える影響も大きく、来季のペナントレースにおけるキーパーソンとなることは間違いない。
それぞれの新たな挑戦に注目しつつ、去就未定の選手たちの今後の動向にも引き続き注目が集まる。
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