NFLの2024年シーズンのレギュラーシーズンも終わりを迎えつつあります。
今シーズンの最大の注目点に
カンザスシティチーフスは、史上初のスーパーボウル3連覇を達成できるか
というものがあります。
スーパーボウルを2連覇したチームはこれまでもいくつかあります。
最近では2003年シーズンからのニューイングランド・ペイトリオッツです。
それ以来しばらく2連覇したチームは現れませんでしたが、昨シーズンチーフスが久しぶりにそれを達成しました。
3連覇に挑むシーズン、今のところは順調にそれに向かっているように感じられます。
レギュラーシーズンでは、AFCで第一シードになりそうな勢いで勝ち続けています。
ただ私には、チーフスに力強さは感じられません。
なんと言いますか、
試合に勝っているというより、試合に負けなかったという感じ
がするのです。
そうやって勝ち星を積み上げている…そんな印象を受けます。
特にオフェンスに力強さが感じられない事は、これまで30点以上得点を上げた試合がない、と言うデータに現れています。
他にもそのようなチームはありますが、大抵は負け越しているチームです。
それでもAFCで最高勝率を挙げる勢いなのですから、
チーフスがいかにうまく戦っているか、いかに勝負強いか
がわかります。
WEEK17にチーフスは、こちらも今期絶好調のピッツバーグ・スティーラーズに勝ちました。
その試合の中で、ジャスティン・リードと言う選手が、自陣エンドゾーン内でインターセプトを決めた後、リターンせずにすぐ膝をついて、プレイを終わらせたシーンがありました。
エンドゾーンの中でインターセプトをしたら、よほど周りに相手の選手がいない場合を除けば、すぐに膝をつくのは定石です。
そうすれば時々20ヤードからの攻撃になります。
下手にリターンして、自陣5ヤードあたりでつかまれば、次はその地点からの攻撃となります。
その地点からのオフェンスはとてもやりにくいですし、セイフティーの危険性もありますから、リターンはせずに、すぐに膝をつくべきなのです。
それでも調子に乗ってか、エンドゾーンからリターンを始める選手はいます。
例えばこの選手。
このときはたまたま16ヤードまで戻せましたが…
その場でひざをつけば20ヤード地点からの攻撃だったのに…
チーフスの強さの秘密のひとつに、そういうことをしないところ、つまり
規律を守る意識の高さ
があるんだな、と私は思います。
アメリカンフットボールは、規律を守ることが強く求められるスポーツで、まずはチーム第一なのです。
前々回のスーパーボールでは、ジェリック・マッキノンが、スーパーボウルでタッチダウンを上げると言う名誉を放棄して、ゴール前で止まりました。
彼によると、そのプレイは何度も練習したそうで、チームに染み込んでいたそうです。
そのような規律の高さがあ、それが守られ続ける限り、
チーフスがスーパーボウルを3連覇する可能性は高い
と私は考えます。