【全競技共通】元プロ野球選手のコーチ論

縁あって元プロ野球選手で現在はジュニアなどのコーチングも行っているS氏のお話を聞ける機会がありました。その中から抜粋してご紹介します。

「元々2割8分のバッターだから私の話は28%くらいで聞いておいて」

プロでやってました!すごいこと教えます!のようにいきなり教えるのではなく、まず話ができる状態になごませる。そうすることでまず最初の垣根が取ることが大切と話されました。身構えられると話しにくくなることもしばしばあり、まず対話ができるようにすることはとても大切だと思いました。

「まずは2か月やってみてダメならやめるように」

すぐにうまくなりたい!と思うかもしれませんが、そんなことは不可能です。疑問を持ち続けてその先にアドバイスが来ると気づく場合もありますが、なかなか続けられるものではありません。2か月続けるというところが大切で、それくらいで一つの成果が表れてくるものと思われます。そのくらいの継続はどの世界でも大切で、だめならさっさと変えていくことも大切です。

「上手な人はあまり練習しない」

ある名選手は9本しかバッティング練習をしなかったそうです。守備を順に狙っていって最後にホームラン。それで練習は終わり。ある意味究極の練習方法、確認だと思いました。ずれていると修正練習をするのだとは思いますが、それまでには無駄だと思える練習を繰り返しやってきては捨て、やってきては捨ての繰り返しがあったそうです。 

「落ち込んで伸びるときにアドバイスせよ」

これは面白かったです。落ち込んでいてしばらくすると必ず上がってくる。その時にアドバイスすることでアドバイスのおかげで不調から脱出できたと思わせる。少しずるい考えかもしれませんが、その後も話を聞いて試すように素直になっていくのだと思います。

「モチベーションを上げることがコーチの仕事」

成績が今ひとつな時に、怒ってしまう指導者や親。そのあとに自ら練習に励む人はほんの一握り。成績が今ひとつでもできたことにフォーカスして褒めてやることで、自発的に練習に取り組む人が多くなります。特に親への指導はとても大切だと仰ってました。同感です。

「選手の思考錯誤に意見するな」

選手が色々と試しているときに、ついつい横から意見を入れてしまいがちです。「これでいいですか?」「いや、こうだろう」とは絶対に答えずに「それでいいんじゃない?」と答えるそうです。つまり本人が気づくことがとても大切で、その過程をじっくりと見守るそうです。これは「弓と禅:オイゲン・ヘリゲル著」に登場する弓道の師範、阿波研造氏の指導方法と同じですね。

「指導方法に自信を持て」

ここが一番グッときました。指導者が自信がないと元も子もないということです。指導者は常に学び続け、無駄をいっぱいして取捨選択する中で、指導信念を培うことが大切です。やはり「教える=学ぶ」ですね。

プロの世界でコーチを続けてこられ、現在は野球以外の職業に就きながら後世にいろいろなことを伝え続けるS氏。今回のお話はとてもいい勉強になりました。ご参考になれば幸いです。

ウルスポをフォローしよう

この記事をシェア
top
目次
閉じる