J2参入26年目で“J2の番人”と呼ばれた水戸ホーリーホックが、ついにJ1への扉をこじ開けた。2025年11月29日、ホームでの大分戦に2-0で勝利し、V・ファーレン長崎との勝ち点タイで並びながら得失点差で上回り、クラブ史上初のJ2優勝とJ1昇格を成し遂げた。資金力や規模に限界がある市民クラブが起こした“奇跡”の全貌を振り返る。
- 水戸ホーリーホックがJ2優勝&J1初昇格を達成
- 最終節で大分に2-0勝利、長崎の引き分けで逆転優勝
- J2在籍26年目で初昇格、“J2の番人”からの脱却
- 監督・選手・地域一体のクラブ経営と粘り強さが実る
- 外国籍選手ゼロ&低予算での昇格は史上初の快挙
苦節26年、ついにJ1昇格へ
長年“番人”と呼ばれたクラブの転機
水戸ホーリーホックは2000年のJ2参入以来、一度もJ1昇格もJ3降格も経験せず、リーグ最古参クラブとして“J2の番人”と揶揄されてきた存在だった。過去最高順位は7位。クラブを支える資金力も乏しく、専用グラウンドがなかった時代には選手がアルバイトをしながら戦う年もあった。
その水戸が今季、森直樹監督のもとで一変。育成型の姿勢から「勝負」に転じ、「やりきる・走りきる・勝ちきる」をスローガンに掲げてチーム改革を断行。4月から7月にかけては15戦無敗(12勝3分)、クラブ新記録となる8連勝を記録し、6月には首位に浮上。その後も粘り強い戦いで自動昇格圏をキープし続けた。
最終節で逆転劇、歓喜の瞬間
“三度目の正直”で昇格を決定
水戸は昇格王手をかけて臨んだ第36節・大宮戦、第37節・長崎戦でまさかの2連敗。プレーオフ転落の可能性すらあったなか、迎えた最終節・大分戦。1万743人の大観衆が詰めかけるなか、後半2分にFW多田圭佑が先制点を奪取。さらに後半30分にはMF山本隼大が強烈なミドルシュートを叩き込み、2-0で快勝した。
同時刻に行われた長崎vs徳島は1-1で引き分けに終わり、勝ち点70で並んだ両クラブは得失点差で水戸が上回り、劇的な逆転優勝が決まった。
市民クラブが起こした“奇跡”
外国籍ゼロ&低予算、粘り強さが勝因に
今季の水戸には外国籍選手が一人も在籍しておらず、J1昇格を果たしたクラブとしては史上初。また、総年俸2億5000万円程度で、これはJ1トップ選手1人分にも満たない規模。それでも守備を基盤に徹底された堅守速攻とハードワークで、リーグ2番目の少ない失点(34)を記録。シュート数こそリーグ13位ながら、決定率は3位と少ないチャンスを確実にモノにする“効率的サッカー”で頂点に立った。
また、ホームでの練習拠点は廃校を活用したクラブハウス「アツマーレ」。ジムや食堂は地元住民と共有され、地域との一体感も水戸の武器となっている。
監督・サポーター・街の力で叶えた夢
“水戸の母”やOB、サポーターも歓喜
森監督は現役時代を含め20年以上クラブに在籍し、育成、コーチ、監督とすべてのポジションを経験してきたクラブの象徴的存在。最終節では「全員で戦い、全員で勝ち取った勝利」と涙の胴上げで宙を舞った。
「水戸の母」として30年にわたり選手を支え続けた田口とし子さんや、サポーターもJ1昇格を「夢のよう」と感涙。SNSでは「茨城が最強の県に!」と鹿島との“アベックV”への期待も高まった。
まとめ
クラブ史上初のJ1昇格、J2初優勝という歴史的快挙を成し遂げた水戸ホーリーホック。限られた予算、派手なスター選手が不在という“逆境”をはねのけ、粘り強さと一体感で掴み取ったJ1の舞台。地方の市民クラブでも夢は叶う。水戸の挑戦は、ここから新たなステージへと続いていく。
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