【Bリーグ】プレシーズンマッチ・横浜エクセレンス vs 富山グラウジーズ

先日横浜武道館で行われたプレシーズンマッチ・横浜エクセレンス vs 富山グラウジーズを今回ウルスポWEBはフラットな立場でお届けします。

目次

激しいディフェンスを標榜する富山グラウジーズ

富山グラウジーズ 90 – 80 横浜エクセレンス
1Q 23 – 18
2Q 14 – 22
3Q 26 – 22
4Q 27 – 18

今季は1年でのB1復帰が至上命題の富山グラウジーズ。ゴメス新HCを招聘し、補強も積極的に行っている。この日もパッション溢れるゴメスHCに感化され、選手達にも化学反応が起きている。明らかに練習が激しくなりその成果をプレシーズンマッチでぶつけている状況だ。選手達からもポジティブなコメントが出ており、早速ゴメスHC効果は出ている。

この日富山で印象的だったのは1Qからエンドスローからダブルチームをかけるなどの激しいディフェンスと、自陣でボール奪取した後は速攻ではなくゆっくりと時間を使いポゼッションを大事にする戦い方だ。試合はエクセレンスのトレイ ボイドⅢに手を焼き、一時逆転を許すも、3Qで逆転するとその後はきっちりと突き放し、90対80で勝利!今季プレシーズンマッチの通算成績を2勝1敗とした(9/14時点)。

試合後、ゴメスHCとユージーン・フェルプス選手のインタビューに成功。詳細はこちら

ゴメスHCコメント前半部分は富山グラウジーズ公式YouTubeグラマニ #4 で!

ーダブルチームなど前からの激しいプレス、自陣でボールを奪った時はカウンターではなくゆっくりボールを運ぶ印象だったが
「プレシーズンということで色々試したいということもあって、今日みたいに一人得点を奪える選手がいた時にどうやって止められるかっていうのを色々と作戦を試した中で、質は開幕までにもっと良くできたら」

ー試合中、波があるジェスチャーをしていたがその意図は?
「うちのチームは激しいのでエネルギーを一定に保ってほしいことを伝えたかった」

ーチームの完成度は?
「まだまだ始まったばかり。プレーオフに行けるチームを作りたい。才能ある選手が揃っているので。システムに慣れれば何週間後にかはもっと良いチームになっている」

と、ゴメスHCはプレシーズンマッチということもあり未だ道半ば、色々と試していることを強調した。確かにこの試合勝ちにこだわるのであれば、徹底的にサイズの勝負に持ち込み、インサイドを執拗に攻めれば勝機は高い。だが、あえてそうこうことはしない。この日が初の対外試合という選手も複数いただけに、まずはコンビネーションを高めること。現状自分たちが試したいプレスやシステムについて突き詰めようとしているように感じた。

また、ユージーン・フェルプス選手のインタビューにも成功。その模様はこちら。

ーいきなり副キャプテンとなりましたがそれを含めたチームの印象について
「ビッグもいるし、ビッグでありながら、外のシュートもある、アーロンとかもいて、日本人選手もシュートが上手い選手もたくさんいるので、良いチームだと思います。開幕戦まであと2週間ぐらいあるんですけれども、それまでには絶対もっといいチームになると思います」

ー今日はスタートから相手にダブルチーム含めて激しく行った印象を受けてます。これは練習通りのものがある程度出せた?
「コーチのコンセプトの中で常にプレッシャーをかけたり、アグレッシブにディフェンスするっていうのは、コーチが常に言っていることだったので、それはうちのチームの強みだと思う。まあ、自分は今までこういう感じのバスケはやってこなかったので、まあ徐々に慣れていけたらなと」

ー相手にマークされた中でフェルプス選手は23得点12リバウンドと活躍。チームとして3Qぐらいから徐々にペースを掴んだ印象を受けたのですが、HCからどのような指示を受けました?
「言われてきたことは何も変わってなくて。オフェンスリバウンドに絡みに行ったりとか、常にディフェンスの所へ常にプレッシャーかけたりとか。それをみんながどんどんやりたいっていう気持ちが終盤出てきたから、ああいう結果になったと思う」

ー今日の試合の改善点は?
「自分もですしチーム全体としてもそうですが、今日はターンオーバーが23本と多かった。それを半分くらいにできれば、もっと点差も開くと思うので、そこは今後もっと良くしていきたい」

とチームのトップスコアラーながらターンオーバーに対する反省も忘れない。

この日は新加入3選手トーマス・ケネディ、ミッチェル・ワット、アーロン・ホワイトが合流したばかりということもあり、現時点では試行錯誤をしながら自分達の形を成熟させることに重きを置いている印象の富山。いずれにせよ、昨季のことや今後の天皇杯なども踏まえ、勢いをつけリーグ開幕を迎えたい所だ。

この試合のスタッツはこちら!

早いバスケを標榜するエクセレンス

一方のB2昇格を目指す横浜エクセレンスは新HCに河合竜児氏が就任。メンバーも昨季の選手10名が退団と大幅に入れ替わり、速いバスケを目指す。格上の富山相手に怯まず戦い、中盤までリードも終盤力尽きた。中心選手であるガード板橋選手の怪我は気がかりだが、この日34得点ボイド選手の活躍は際立った。

試合後、河合HCのインタビューに成功。詳細はこちら。

ー富山対策は?
「特別な準備は特に。ただ、準備っていうほどじゃないですけど、前回富山さんと静岡さんが戦ったビデオは昨日見てそこから当然スカウティングして、選手達にこの選手はこういう選手ですよって。カテゴリー違いますし、外国人も知らない選手が多いんで、それを伝えて。後はもうプレシーズンなので、どこのチームもあまり手の内見せないんで、なので選手のことを伝える感じで。この選手はここは強いからみんなでこういうふうにケアするよとか、この選手はこうだからこうするよみたいな、そんな準備を昨日しただけです。それまで一昨日まではもう富山さんとやるための準備じゃなくて、自チームが開幕に向けてどうやってやっていくかっていうような練習をしていた」

ーその自チームだってやっていくかの部分なんですけど、どういうカラーというか、どういう戦い方っていうのは?
「サイズがないんで、ディフェンス頑張ってどれだけ走れるか。ただ、どのチームもディフェンス頑張って走るし、速いバスケットしたいって絶対同じこと言いますよね。それでいて本当に速いチームはその中に数少ないじゃないですか。上位に入ってくる所は速かったりしますね。10チームいたら多分10チームが速いバスケットしたいって言って、実際速いかってったらその中で2、3チームが速いだけで。ただ自分たちはそのカテゴリーに入れなかったとしてもサイズがない分だけオフェンス回数を増やしたいなと。そのためにも、ちょっとアップテンポというか、速い展開の中でシュートを打ってオフェンス回数を増やしていく」

ー相手も前から激しく来ていたがどう対応したのか?
「いや特別こちらがプレスを仕掛けてくる相手にプレスブレイクはこうやってやりましょうってそこも準備したわけではない。その割にはそこまで引っ掛からずに運んでくれてたんで、ターンオーバーがちょっと多かったですけど。それ以外の場所で修正できたんで。それに関してはそんなに僕の中では」

ーむしろ相手のターンオーバーが増えていった印象
「特別こちらが何かすごくトラップを仕掛けたわけでもなく、それでもしっかりとボールマンに対するプレッシャーの中で相手のミスを誘ってくれていたので。これからチームとしてどうやって、もっとターンオーバーを誘発させるかっていうのはこれから準備していく所ですね」

ー心配なのは板橋選手の怪我ですが、長引きそうですか?
「やったのは膝です。あの感じからいけば、彼は以前もやってるんで(診断の結果右膝前十字靱帯損傷でインジュアリーリストへ)。一応最悪の想定はしてますけど、僕の中では良くて2、3ヶ月で戻ってくれたらいいなって。欲を言えば2,3ヶ月ですけどそうじゃなくてもやっぱシーズンの終わる2ヶ月前でもいいから彼が戻ってくると我々にとってプラスアルファになる。やっぱりスタートで出る選手で、チームのメインのガードだったので。今日もガードはまだまだで外国人に負担をかけてしまっていた。外国人も慣れない中でうまくはアジャストしてくれたんです。あの辺の負担を軽減してあげたい。ただでさえ外国人はフィジカルコンタクトで体力を奪われるので。そんな中でボール運びも何から何までおんぶにだっこじゃバスケットとしても面白くないし」

ー他の修正点は?
「シュートのパーセンテージの所は今日特別悪かったわけじゃないんですよ。確かに富山さんのパーセンテージよかったんですけど、それよりももう少しターンオーバーを減らしたい。あとはリバウンドの所、相手が42に対してうちが29かな。サイズがないんでどうしても苦しい所はあるんですが、向こうのオフェンスリバウンドをもっと減らしたいかな。もうちょっとうまいことファールをもらって、フリースローも決して少ないわけじゃなかったんですが、逆に富山さんにサイズのところでスリーメンピック作られたり。ファールへうまく持って行かれてフリースロー与えてしまったのでその辺をちょっと修正したいなと」

ー来季大きくBの構造が変わるっていうことで今季が昇格を現場で目指せる最後のシーズン、差し迫ったシーズンになってきて、昇格請負人の切り札として来られている自覚はあると思いますが、B3昇格の難しさ意識、心構えについて
「まず仰るように、B3初めてなんで半分は知らない選手ばかりで見たことがない。例えばですけど何かホームページなどの試合結果の中でボックススコアを見て名前は見たことあるけどどんな選手か知らない。来た時もエクセレンスの中でも知らない選手が多い。だから当然ですけど、対戦相手でも知らない選手が多いです。まずここにすごい難しさがある。やっぱりその各カテゴリーでB1はB1の難しさ、B2はB2、B3はB3とそんなに大きく何かが劣るかってそうでもないんですよね。B1をNBAに例えたとしたら、日本のBリーグは駄目なのかって全然違うじゃないすか。めちゃくちゃ面白い。そんな感じなんですよ。B1はB1のちょっとやっぱ若干サイズは上がってきますけどB3に来るとエクセレンスみたいに小さい選手が多くなる。この難しさを感じながら仰る通りやっぱり今年こそはってもうどなたにお会いしても必ず上がりましょうって言われる。僕が福岡行った時も、福岡が最短でB3からB1に上がりましょうのタイミングだったんで、似てるっちゃ似てるタイミングなんですね。めちゃくちゃ責任は感じますし何としても上がらなきゃいけないっていうのは、なんか生きてるなっていう実感はすごく感じる。どうしたら良くなるだろうって毎日考えながらまた生きてるなと思いながらそんなふうにやってたらどんどん髪の毛もなくなっていくし。だけど本当にここでB2上がってその後新しいリーグ編成になってその後はどういうふうに進んでいくかわかんない。ただやっぱり神奈川でしかも横浜の名前がついてる以上は、僕B3にいちゃいけないチームだと思いますし、エクセレンスは元々強いチームだったんでそれがいろんな体育館問題とかで何か弱いからはB3に行かされたわけじゃなかったんでね。たまたまその後なかなか上がれなくなった。それに自分が加わったことで、昇格できたら一番嬉しいかなと、そうしたいなと思いながら頑張ってます」

ーB1,B2に比べてB3ってレギュラーシーズンが52試合、それ以降は同じ設計なんですけれどもやはり52試合っていうとシーズン1試合の重みも重たいっていうふうに皆さん感じてらっしゃいますし、その52試合の設計のレギュラーシーズンという設計の中で、もちろん1位抜け2位抜けっていうのがいいんですけれどもなかなかそこは難しい部分もあるかと思います。今の気持ちとして開幕直前でお話を伺うのはこれ最後だと思うんですけれどもどのようなシーズン設計なのか?スタートダッシュですとか、8割勝率とか、諸々あるかと思うんですがお聞かせ下さい
「60から52。数字も減って、期間で言ったら1ヶ月近く早く終わるんでこの違いって凄い大きい。B2の話ですけど昨季のアルティーリさんみたいに圧倒的に勝てればそれに越したことはない。ただ、そう簡単に他のチームが勝たせてくれるわけじゃないんで、目指す所は上位でホーム開催しながらプレーオフ迎えたいんで、クラブとして優勝して上がりましょうということを掲げている以上は、シーズン終わる時にはレギュラーシーズンの終わりではひと桁、10敗以内で終われたら先が見えるのかな。2位には入っておきたいですね。8割以上っていう所ですね正直。あれだけレギュラーシーズン勝っていた香川さんもプレーオフでひっくり返されちゃったのがあるので。ただ油断しない程度に、やっぱり負けて反省もしなきゃいけないんでいいタイミングで。なんですかね、すごい変な表現ですけど、いい負け方をして最後プレーオフを迎えられたらそこで最後の修正がかけられて迎えられたらいいなと言われるように8割以上です上位二つにはどれだけ状況が悪くても絶対食い込みたい」

ー今香川さんのお名前が出たんですけど昇格だったり上位争いのライバルは?
「僕個人として気にしてるのは当然ですけど香川さんや岩手さんはここは間違いなく1,2位で抜けているチームなので、この2つはやっぱ抜けていいだろうなっていう想像していて、もうあとは本当に見てみないとわかんないなっていう感じですね」

と、昇格請負人河合氏を招聘し今季こそ悲願のB2昇格へ周りの思いも強い。だが、現実的には大幅にメンバーが変わり、チームのメインのガードとして考えていた板橋選手が長期離脱しただけに、特に序盤は苦しいシーズンになりかねない。昨季もそうだが序盤をどう乗り切るかが昇格への鍵となりそうだ。

富山グラウジーズの公式YouTube「グラウジーズマニア」と横浜エクセレンス公式YouTubeにてこの試合のおさらいを!

横浜武道館で行われたプレシーズンマッチ・横浜エクセレンス vs 富山グラウジーズはライブ配信もなかったそうで、この試合のおさらいは

GROUSES MANIA #3【ついに3選手合流!】

富山グラウジーズの公式YouTube応援番組「グラウジーズマニア」#3 #4 の2回に分け配信致します。#3は試合が始まるまでの盛り上がりと新加入3選手のインタビュー!#4は10月4日20:00〜プレミア公開!試合のダイジェストとゴメスHC、主将の藤永選手への試合後インタビューです。開幕前夜に是非お楽しみに!

また、この試合の横浜エクセレンスのダイジェストはこちらのYouTubeから!

この試合のおさらいはこの2つのYouTubeチャンネルを是非ご覧ください!

Bリーグ開幕直前に是非ご確認を!

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この記事を書いた人

南 英博のアバター 南 英博 ULTRA SPORTS 編集長

世界初のクラウド型スポーツメディアである「ULTRA SPORTS 」WEB版の編集長に就任。当サイトはアスリートのセカンドキャリアを応援し、将来的に様々な競技の参加者同士が自由に交流できるプラットフォームとすべく日々奮闘中。ライターとしての顔も持つ。フットサル、高校野球の取材経験あり。高校野球は主に埼玉担当。

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