2年連続最下位に沈んだ中日ドラゴンズ。立浪和義監督勝負の3年目に向け、フロントが積極的に動いています。
通算1928安打の中島宏之選手、打点王3度の実績を誇る中田翔選手らを獲得し、12球団ワーストの得点数、本塁打数に沈んだ野手陣の底上げを図りました。
しかし、まだ足りないピースがあります。
既存の選手で補うのか、それともトレードを行うのか、探っていきます。
足りないピース
足りないピース、それは盗塁できる選手です。
得点力、長打不足に悩むチーム事情は明らかで、そのポイントはフロントが的確に補強しました。
機能するか分かりませんが、中田選手が打線の軸、中島選手が代打の切り札になるだけで、2023年とは厚みが違う野手陣になります。
長打、打点の増加が求められる中、チャンスで打席に回すことが重要になります。
安打や犠打で繋げる作戦に加え、足が武器の選手がいることで選択肢が増えます。
日本一・阪神と43個差
2023年、悲願のリーグ優勝、日本一に輝いた阪神には、近本光司選手、中野拓夢選手と足が使える上位打線がいました。
近本選手は28個の盗塁を記録し、2年連続盗塁王のタイトルを獲得しています。
中野選手もリーグ2位となる20個の盗塁を決めました。
打撃だけでなく、足が使えると相手に脅威を与えることができます。
チーム盗塁数をみても、阪神はリーグ1位の79個の盗塁を記録したのに対し、中日はリーグ5位の36個。43個もの差があります。
シーズン2位の広島も、阪神とほぼ変わらない78個の盗塁を記録しています。
中日がAクラス入りを目指すためには、欠けているピースです。
キーマンは外野手の・・・
キーマンは、三好大倫選手です。
2023年7月、中日は俊足が武器の高松渡選手を西武に放出しました。
手痛い走塁ミスはありましたが、自慢の走力を武器に2021年には15盗塁を決めました。
また、高い走塁技術を誇る伊藤康祐選手に戦力外通告を行い、走塁のスペシャリストが不在な状況です。
三好選手はプロ3年目のシーズン、主に代走や守備固めで30試合に出場しました。
盗塁数はチーム3位の3盗塁。2軍ではチームトップの9盗塁を記録し、スピードスター候補として歩みを進めています。
三好選手は外野手で、ポジション争いは熾烈です。
2年連続ベストナイン、ゴールデングラブ賞に輝いた岡林勇希選手、2000本安打を達成した大島洋平選手、チームトップの24本塁打を放った細川成也選手と、層が厚いです。
ここに、ソフトバンクから上林誠知選手が加入します。巧みなバットコントロールとパンチ力ある打撃が魅力で、通算412安打を記録しています。
レギュラーを奪うことは容易ではありませんが、三好選手の力を生かせる場所は整っています。
トレードの可能性
トレードの可能性は低いです。
高松選手を放出したばかりで、矛盾が生じるためです。
また、トレードで足が武器の選手を獲得するには、中日側も戦力低下を覚悟しなければいけません。
中島選手、中田選手、上林選手と層が厚くなり始めた時に、若手有望株なのか、中堅選手になるのか分かりませんが、誰かが流出することはマイナスになります。
足が使える選手がいないならトレードの可能性もありますが、三好選手がいる以上、リスクを負ってトレードを行う必要がありません。
さいごに
試合終盤、出塁した中田選手や中島選手に代走を送る機会が増えることが予想されます。
三好選手の活躍が、チームを浮上させるカギの1つになると考えています。
積極的な補強で全てを補えたわけではありませんが、2023年とは明らかに違うチームになろうとしています。
2024年、中日がセ・リーグの台風の目になるかもしれません。
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