【Vリーグ】2021-22 近畿クラブスフィーダの軌跡④~1月9-10日豊能大会~

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2022年1月9日(日) アイシンティルマーレ戦

リーグ開幕から2連敗し、迎えたホームゲーム。場所は淀之⽔学院 城⼭キャンパス体育館。
対戦相手は、昨シーズン(2020-21)からV.LEAGUEに加入したが、コロナ禍で出場を辞退し、今シーズン(2021-22)からの参戦となったアイシンティルマーレ。
バレーボールチーム創部50年以上の歴史を持つアイシン。
実業団チームとしての母体や歴史、チーム体制などをみると、V2やV1であってもおかしくないチームである。
事実、この2021-22シーズンで優勝し、V2との入れ替え戦で勝利し、V2に上がることになっている。

近畿クラブスフィーダアイシンティルマーレ
MB 那須野 裕進(社)MB ⽔野 将司
MB フランシス ムヤカバング(大)MB 井澤 ⼤輔
OH 本多 駿(社)OH 斎藤 総⼈
OH 大手 一真(社)OH 岡森 怜夢
OP 江⼝ 颯人(大)OP 新保 遥⼰
S ⼩磯 智紀(大)S 久保下 航平
L 荒⽊ 琢真(大)L 鈴⽊ 康平、安⽥ 剛
(社)=社会人選手 (大)=大学生選手

近畿クラブスフィーダは、秋リーグ、全日本インカレ、天皇杯を終えた近畿大学体育会バレーボール部のメンバーが参加。成人式当日ということもあり全員参加にはならなかったが、先発メンバーの過半数が大学生部員であった。
しかし結果としては
第1セット 21-25
第2セット 17-25
第3セット 20-25
3試合連続ストレート負けであった。

近畿クラブスフィーダアイシンティルマーレ
アタック決定率27.8%42.4%
ブロック セット平均2.003.00
サーブ効果率8.3%11.0%
サーブレシーブ成功率52.5%56.7%

アタック決定率が27.8%と今シーズン全チームの成績の中でも最低。
新年初めての試合で、連携不足もあったかもしれない。
打数が一番多かった江口 颯⼈選手は、30打数 9得点 決定率30.0%
次に多かった本多 駿選手は、27打数 4得点 4失点 決定率14.8%
ミドルブロッカーやアウトサイドヒッターからの得点が上手くいかず、超ベテランでもあるキャプテン本多 駿選手にボールが集まった。
だが、まだチームとしてまとまりきれていない状態では、思ったように得点をすることができなかったと思う。

この試合から実況・解説がついたYoutubeによるライブ配信が行われた。

実況・解説として、バレーボールアナリストの垣花実樹さん
コメンテーターとして、長野GaRosnホームゲームMCのたろさん
会場アナウンス・実況・現場リポーターとして、さ.さん(加藤 紗弓さん)
にご協力をしていただき、Youtube Liveでの配信(アーカイブ1週間)を行った。

第1セット 0-0
第1セット 12-15
第1セット 21-24

近畿クラブスフィーダの持ち味である高いブロック。
特にミドルブロッカーのフランシス選手は身長206cmとV3の中でも最高身長である。
アイシンティルマーレは、センターからの攻撃ではなく、サイド(レフト、ライト)からの攻撃主体となった。

第2セット 6-7
第2セット 17-24

第2セットも第1セットと同じメンバー。
アイシンティルマーレは攻撃性の高いサーブ、しっかりと相手を攻略した動きで、高さのある近畿クラブスフィーダを縦の動きではなく、横の動きで翻弄する。

第3セット 0-0

そして第3セットはミドルブロッカーにブロック賞を獲得した河⼾ 俊亮選手を投入。
そしてアウトサイドヒッターにリベロ経験もある北村 宏樹選手を入れ、レシーブとブロックを強化する。
序盤はリードをするが、試合の流れは変えれず、試合はストレート負けとなった。

V3は全部で4チーム。
ここまで全チームと対戦し、3試合で1セットも取れていない。
例年、「近畿クラブスフィーダはリーグ序盤が弱い」という定説通りの結果であった。

2022年1月10日(祝) トヨタモビリティ東京スパークル戦

前節12月4日の開幕戦、ストレート負けだったトヨタモビリティ東京スパークル戦。
今度はホームに迎えての2戦目。

近畿クラブスフィーダ1セット目近畿クラブスフィーダ2セット目近畿クラブスフィーダ3セット目トヨタモビリティ東京スパークル
MB 河戸  俊亮(社)MB 河戸  俊亮(社)MB 河戸  俊亮(社)MB 岩阪  健太郎
MB フランシス ムヤカバング(大)MB フランシス ムヤカバング(大)MB 那須野 裕進(社)MB 岸 海⽃
OH 本多 駿(社)OH 本多 駿(社)OH 後藤 陸翔(大)OH 紅林  宏輝
OH 大手 一真(社)OH 後藤 陸翔(大)OH 藤川 佳⼤(大)OH ⽯井 琢也
OP 江⼝ 颯⼈(大)OP 江⼝ 颯⼈(大)OP 大手 一真(社)OP ⻄河 孝太
S ⼩磯 智紀(大)S ⼩磯 智紀(大)S ⼩磯 智紀(大)S 為我井  太也
L 荒⽊ 琢真(大)L 荒⽊ 琢真(大)L 荒⽊ 琢真(大)L 新⼭ 駿

ホームゲームで参加している選手が多いこともあり、すべてのセットで選手を入れ替えている。
セッター⼩磯 智紀選手とリベロ荒⽊ 琢真選手は、この試合以降の遠征では、ほぼ固定であった。
⼩磯 智紀選手は中野 倭選手のあとを引き継いだ選手である。
中野 倭選手は、前シーズン(2020-21)で選手間投票でセッター部門に選ばれ、今シーズン末にV1名古屋ウルフドッグズに移籍が決まった選手である。
大学ではどうしても中野 倭選手主体になる中で、こうした出場機会を得れるのも、近畿クラブスフィーダの意義の1つであるだろう。

リベロの荒⽊ 琢真選手は大学1年生。しかし、近畿大学でもリベロとしてレギュラーを確保している。
荒⽊ 琢真選手は、京都、東山高等学校出身。2020年現日本代表の髙橋 藍選手がいた時に春高バレーで日本一、そしてベストリベロ賞を獲得している。
近畿大学および近畿クラブスフィーダでたくさんの経験を積む荒木選手が卒業するまで、どこまで成長するのか楽しみである。

近畿クラブスフィーダトヨタモビリティ東京スパークル
アタック決定率42.1%→52.6%49.3%→30.1%
ブロック セット平均2.00本→5.67本3.00本→1.00本
サーブ効果率-1.8%→6.2%8.1%→4.8%
サーブレシーブ成功率60.2%→55.6%77.7%59.0%
前の対戦からの比較

注目するべき点は、ブロック。
セット平均5.67本。3セットで17本。これは今シーズン(2021-22)のすべての試合の中で最多である。
OP 江⼝ 颯⼈選手、MB 河戸  俊亮選手の2人で10ブロック。

試合結果は
第1セット 25-14
第2セット 25-16
第3セット 25-20
近畿クラブスフィーダのストレート勝ちであった。
今まで1セットも取ったことのなかった近畿クラブスフィーダ。
3戦目にして、練習不足で生じていたコミュニケーション不足を選手の努力と経験で改善し、社会人、学生の力が合わさった結果である。

VOM(V. Leaguer of The Matchの略でバレーの試合における個人賞)は、セッターの⼩磯 智紀選手。
高身長(186cm)を生かした本職のセッターだけでなく、ツーアタックやサーブなどでも活躍し、近畿クラブスフィーダの初勝利に大いに貢献した。

第1セット2-3から江⼝ 颯⼈選手のブロック
第2セット8-8から河戸  俊亮選手のブロック
第2セット12-11から江⼝ 颯⼈選手のブロック
第2セット19-14から江⼝ 颯⼈選手のブロック
第3セット5-7から河戸  俊亮選手のブロック

2022年1月9-10日 豊能大会まとめ

近畿クラブスフィーダにとっては、このシーズン最初で最後のホームゲーム。
残念ながらコロナ禍や会場の問題などで無観客での開催となった。
開催するに当たり、たくさんの方々にご協力いただいた。この場を借りて、改めて心より感謝申し上げます。
また、初めてのYoutubeでの実況・解説付きライブ配信。およそ100名の方がライブ配信を見ていただき、1週間で1000回近く閲覧していただいた。
配信で多くの方に観ていただくことは大切だが、やはり会場に来ていただき、現地で生の選手を見ていただきたいと思う。

全日本インカレ、天皇杯が終わり、学生部員もチームに加わり、やっと「近畿クラブスフィーダ」としての試合ができた。
この大会からシーズン終了までOH後藤 陸翔選手、L荒⽊ 琢真選手がフル出場をしている。この2人は近畿大学での試合にも出場しており、見る機会が多い選手であるが、OH藤川 佳⼤選手はこの時1年生で、まだ大学リーグなどではあまり出番のない選手であった。
2年生となった今では、大学リーグでも先発出場をしたりと、大活躍をしている。

こういった大学リーグでは出番のない選手が活躍できることが、近畿クラブスフィーダの魅力の一つでもある。

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この記事を書いた人

多幾山 周三のアバター 多幾山 周三 近畿クラブスフィーダ 広報

バレーボール V.LEAGUE DIVISON3に所属する 近畿クラブスフィーダ の広報担当。
オフィシャルサイトやYoutubeチャンネルなどを運営。
2021/2022シーズンでは、ほとんどの出場試合をYoutubeでライブ配信。

近畿クラブスフィーダ
一般社団法人日本バレーボールリーグ機構に所属するバレーボールクラブチーム。ホームタウンは大阪府東大阪市。
社会人選手と近畿大学体育会バレーボール部所属の学生選手とで構成されるV.LEAGUEでも珍しいチーム。

2005年からV.LEAGUEに参戦
2020-2021シーズンはDIVISION3(V3)優勝
2021-22シーズンは準優勝

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